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【嫉妬】受けが大好きすぎてブチギレてしまう攻め様5選【すれ違い】
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2021/11/06 18:00
8月31日(火)に発売された、アニメイトタイムズ人気連載企画発の書籍『BL塾 ボーイズラブのこと、もっと知ってみませんか?』。森下suu先生の美麗すぎる表紙を本屋で目にした方も多いハズ!
アニメイトタイムズ編集部の石橋悠さんが、「BLのアレコレソレを教えて!」とBL通のフリーランスライター・阿部裕華さんをお招きして開校した『BL塾』。「いまさら聞けない商業BL」や「攻め・受けの事情」など、BLの世界をいちから学べる連載が満を持しての書籍化です!
10月14日(木)にはちるライブで、『BL塾』誕生秘話やBLの魅力についてお話してくださったお二人。
(『BL塾』特別コラボ! BLファン必見のちるライブはコチラ↓から♥)
実はその裏で、ちるちる記者が特別インタビューをさせていただいておりました!
ちるライブと併せて読めば、『BL塾』の面白さが倍増! ちるちるの読者の方向けの、嬉しすぎるプレゼント企画もありますので、ぜひ最後まで読んでくださいね♥
――まずは改めて、『BL塾』という企画と本書について簡単に説明をお願いいたします。
石橋 僕は「アニメイトタイムズ」というウェブサイトの編集をしていて、今まで取材でBL作家の方にお話を伺う機会も何回かありました。とはいえ、僕自身はBLについて全然詳しくなくて、アニメイトという会社で働いている以上「BLに詳しくないとヤバい!」と思ったんです。
とりあえず調べてみたんですが、面白そうだけど作品数が多いし攻め受けの概念が難しい。「誰かBLを教えてくれないか」と思っていたところ、以前より親交のあった阿部さんがBL好きということで連絡をとってみました。
阿部 はじめてお会いした際に、「BLが好きなこと」「BLの面白さ」について少しお話したんです。
石橋 最初は普通に話しているだけだったんですが、話を聞けば聞くほど興味深くて、いっそ企画にして読者さんと一緒に勉強していったら面白いんじゃないかと思って連載を始めました。
その連載をたまたま三笠書房さんが読んで下さっていて、今回の書籍化が決まったんです。
――そうだったんですね。『BL塾』を開校することになった際の、阿部さんの心境について教えてください。
阿部 「私でいいのか……?」という思いはありました。BLは大好きで読書歴が長い自覚はありましたし、仕事でBLと関わる機会もあったのですが、世の中にはBL研究家やBL評論家のような方たちがたくさんいますから。
また、BLは胸の内に秘めた趣味だったので人に教えるという経験がなく、その点も不安でした。
ただ、石橋さんと仕事をご一緒したかったのと、『BL塾』に関わることで得られるものや仕事で活かせるものがあるんじゃないかという思いもありました。
――『BL塾』を拝読していると、お二人が仲が良いからこそ引き出せたお話もすごくあったんじゃないかと思います。そんなお二人が、『BL塾』連載にあたって心がけたことなどはありますか?
石橋 見切り発車で「楽しそう!」と思って始めたことが今でも続いているので、それを意識しています。僕らが楽しくないと読者さんも楽しめないと思うので。次の連載のネタも、二人が気になっていたり好きだったりするところを中心に取り上げています。
あとは、初心者の方に寄り添える内容になるといいなと思っていました。
阿部 誰も傷つけないことをすごく心がけていました。BLってやっぱり秘匿性の高い趣味という印象もあると思います。あんまりあけすけだと傷ついたり嫌だなって気持ちになる方もいらっしゃると思ったので、配慮して言葉を選んでいました。
石橋 あとはどの作品も等しく素晴らしいので、作品の良さが伝わるように意識していました。
阿部 何がいいのかを伝えるようにして、否定や批評は一切しないように心がけていましたよね。
それに加えて私は、BLの知識を持っている状態だったので、上から目線にならないように、石橋さんと同じラインに立って初心者の目線で、という点を意識していました。
――作品紹介を読んでいると、思わず全ての作品に触れてみたいと思うほど魅力を感じました。お二人の心がけと人柄が、人気につながったのではないかと思います。そんな『BL塾』の出版決定から出版まで、苦労や事件があれば教えてください。
石橋 僕はライターからWebの編集者になって、阿部さんはWebの編集者からライターになったのですが、自分の名前で本を作ったのは二人とも初めてだったんです。だから、明確な締め切りがあるということには慣れませんでした。
普段はWebで仕事をしているので、最悪当日に原稿があれば間に合うんですよ。でも紙だと印刷しないといけないからそうはいかないんです(笑)。
阿部 あとはすごく原稿確認しましたよね。Webで読んだときと紙で読んだときの感覚が結構違うんです。
Webだと結構専門用語が入ったりするんですけど、紙だと少し違和感があって。「何言っているんだろう」と感じてしまうんです(笑)。
石橋 横書きと縦書きでも印象がすごく変わるので、二人でオンライン通話しながら原稿確認っていうのをずっとやっていました。だから、僕らは自分の原稿を死ぬほど読みましたね(笑)。
――最近は男性のBLファンも増えてきました。人によりさまざまなきっかけがありますが、石橋さんがBLについて最初に感じた魅力、とっかかりとなる面白さはどのような部分にありましたか?
石橋 やはりイケメンが多いところですね。男から見てもイケメンはいいものですよ。そんなイケメンたちが、実は自分たちと同じように恋をして悩んで、っていう姿は「イケメンも人なんだなあ」って思いますし、逆に現実ではありえないような大恋愛をしている姿が格好いい。
あとはエロい……!
でも今のBL作品って正統派イケメンだけじゃなくていろんなキャラがいるし、単純に恋愛の物語として面白いのでとっかかりはいろいろある気がします。
――そう言っていただけるとBLに携わる身として嬉しいです。阿部さんはBL歴が長いとのことですが、先生という立場になって新たな発見はありましたか?
阿部 BL好きな方にありがちだと思うのですが、私もジャンルや作家さんキャラの好みに偏りがあったんです。『BL塾』にあたって普段読まない作品を読んだのですが、触れてこなかっただけで面白い作品っていっぱいあるんだと気づけたことが大きな発見でしたね。
もう一つは、執筆を通してBL関連のニュースをよりチェックするようになったのですが、意識してみるとほぼ毎日新しいネタが発信されていたんです。ここまで注目されるジャンルになってきているんだと実感しました。
――ちるちる編集部の社内SNSにもBL関連のニュースを共有するチャンネルがあって、日々いろんなニュースが流れてきています。
阿部さんは黒髪メガネ受けをこよなく愛しておられますが、自分にぴったりくる属性を発掘するまでの苦労はありましたか?
阿部 苦労はとにかくお金がかかるっていうことですね……!
一同 (笑)
阿部 学生時代はお金がないので、いっぱい買えないじゃないですか。パソコンは当時からあったのでネットで調べたりHPを見に行ったりしていました。
pixivやTwitterが出てきたことで、作品を絞ったりすぐ見つけられたりできるようになったので、やっぱり偉大ですね。ちるちるさんもすごく使っています。
――ありがとうございます!
阿部 まずは下調べをして、ピンポイントで買っていく。社会人になってしまえばいくらでも冒険ができるので、お金をいっぱい使っていろんな作品を読んでいくのが一番いいと思います。
――やはり、ぴったりの属性となると長い旅路になりますよね。石橋さんは、『BL塾』を開校してから阿部さんにとっての黒髪メガネ受けのような存在を見つけることはできましたか?
石橋 がっちりしすぎないマッチョと、まつ毛がバサバサな綺麗な人が好きなのはわかりました。でもまだ模索中ですね。読者の皆さんに「石橋さんこれ好きなんじゃない?」って教えてほしいくらいです(笑)。
――『BL塾』を読んで「テレビや世間の流行を受けてBLの知名度が上がり、作品・キャラの属性などが広がった」のではないかと知見が広がりました。BL以外のエンタメ分野でもご活躍されているお二人から見て、世の中がBLに与える影響、またBLが世の中に与える影響にはどういったものがあると思いますか?
石橋 すごく難しいんですけど、世の中に与える影響というのはBLだけにとどまっていないような気がしているんです。『BL塾』が今のタイミングで出版された理由は世の中の流れとリンクしていると思うのですが、どの作品もそうなんですよね。今の時代だからこそこの作品を世に出せたし、そもそも作ろうと思った理由が、世の中の流れに僕が影響を受けたからです。
作品の中に流行り廃りや共通認識が現れて、その作品を読んだ人たちがまた世の中に影響を与える作品を作って……というように影響しあっているのではないでしょうか。
阿部 あとはひとつ作品が大ヒットすると、一気に広がっていきますよね。厳密に言うとBLというジャンルとは違うかもしれませんが、『おっさんずラブ』が地上波で放映された影響はすごく大きいと思います。
「こういう恋愛の形もありだよね」という感覚からBLの人気につながったんだと思います。
ただ、急激に広がることで今まで触れてこなかった人の目にもついてしまうので、気をつけなければならない部分も増えたという思いもあります。
――いろんな要因があって今があるのですね。『BL塾』の連載・出版にあたり、お二人への反響はありましたか?
石橋 従姉妹のお姉ちゃんから連絡が来たんです。『BL塾』にも書いてあるんですけど、従姉妹が昔本屋で某幽霊バトル漫画の知らない漫画を手に取ってしまった……っていうエピソードがあって。
そのお姉ちゃんから「まさか私の話が載るなんて思わなかったよ! でもありがとう」って言われたんです。「ごめんね(笑)」という気持ちもありつつ、身近な人たちが読んでくれてたのが嬉しかったですね。
阿部 BLが好きな方から、「勉強になる」や「想像以上にためになる」っていうコメントが来たことが嬉しかったです。BLをすでにご存知の方が読んでも発見があるというのは想定していなかったので……。
石橋 阿部さんは連載の度にすごい量の下調べをしてくれるので、そういう説得力が「そうなんだ!」と納得できる内容につながっているのかなと思います。
――感覚的に理解していたことを細かく言語化してくださっているので、読んでいて「そうだ、こういうことだったよね」と納得してしまいました。石橋さんの疑問も、BLを読みなれていると盲点なことが多く新鮮でした。
それでは、『BL塾』という企画全体を通して、ご自身への変化や発見があれば教えてください。
阿部 BLが好きで楽しいという部分では変化はほぼないです。反対に視野が広がって、いろんなものに手を出してみようと思うようになったことが変化でしょうか。
自分自身よりも周りの人たちの変化というか、BLに対する固定概念が思っている以上に薄れていると感じました。書籍を出したときに、BLを読まない周りの人たちが「買ったよ」「面白かったよ」と声を掛けてくださって。
私の母親はBLが苦手なタイプだったのですが、娘が本を出すことは嬉しかったようで購入してくれて。さらに職場の方に「娘がこういう本を出したんですよ」と紹介したり、その職場の人が読んで「こういう世界があるんだね」と言ってくださったりとか。昔はそういう寛容さがなかったと思うので、周りの変化に驚きました。
石橋 僕自身もあまり変化はないですね。本を出すという貴重な経験ができたので、その点に関しては人生経験として変化ではありました。
――お二人ともいい意味で、BLに対する思いに変化はあまりないのですね。それでは最後に、BLファンの皆様にメッセージをひとことお願いします。
石橋 僕もこの企画を始めてから、「BLってこんなに面白いんだ」とすごく感じました。なので、一緒にBLを楽しめたらいいなと思います。
これからもっとBLを楽しみたいと思っている方は、ぜひこの本をアニメイトや店舗、アニメイト通販でも売っているので、触れていただきたいです……ちょっと宣伝くさいんですけど(笑)
「みんなでBL楽しもうぜ!」って言いたいです。
阿部 BLは楽しくて面白いということが伝われば、と思います。
BLが気になる方や好きな方が読んで、「わかる」って共感してくださったり「楽しいな」って幸せな気持ちになっていただけることが一番なので。そこからBLは実はすごく奥深いんだな、楽しいんだなって思っていただけたら嬉しいです。
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終始和気あいあいとしていた今回のインタビュー。まるでちるちるオフィス内に一日限定で『BL塾』を開校したかのようで、筆者自身も発見と驚きの連続でした!
BLを最近読み始めた方にはBLの楽しみ方を、膨大な量を読んできたベテランファンの方には改めてBLの面白さ、奥深さを教えてくれること間違いなしの『BL塾』。
アニメイトタイムズでの連載もさらにパワーアップする予定とのことで、ますます目が離せません!
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