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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2021/10/19 13:00
2024/01/09 16:00
突然ですが、皆さんはBL漫画を購入するときは何を基準にして選んでいますか?
表紙買い、作家買い、レビュー買い、ランキングやあらすじを読んで……などなど、いろいろな選定基準があると思います。
筆者は「気に入った作品の作家さんであれば、別の作品もきっと好みに当てはまるに違いない……‼ 」と考え、作家買いをすることが多いです。
ところがどっこい、糖度高めの作品やギャグ作品で出会った作家さんの著作がほとんどシリアス作品だった……シリアス作品で有名な作家さんが実はギャグ作品も出していた……なんてこと、ありますよね。
作者が同じだからといって、作品の系統まで同じとは限りません。作家買いをしていると、「こ、この作家さん、ギャグだけじゃなくシリアスも⁉ えっほのぼのもいけたのか……‼ 」なんて衝撃を受けることもしばしば。
さっきまであんなにコミカルな作品を書いていた人が、何をどうしたらこんなに重苦しい雰囲気の作品を生み出せるのか……。様々な作風を巧妙に使い分ける作家さんたちの実力に、ただただ驚かされるばかりです。
そこで今回は! 同じ作家が描いたとは思えないほど両極端なドギャグ・ほのぼのあまあま作品とドシリアス作品を紹介!!! 甘&ギャグとシリアス、正反対な魅力の作品を生み出す二刀流作家さんたちの魅力に迫ります♥
◆目次◆
1.ひなこ先生
2.紫比呂先生
3.博士先生
4.櫻川なろ先生
5.さちも先生
6.九號先生
まずはこのお方、繊細なタッチと惹きこまれるストーリーが魅力のひなこ先生です♥
BLアワード2022ではBESTディープ部門に『何でもいいから消えてくれ 1』がランクインするなど、素晴らしい”ディープ”を作ってくださる先生です。
丁寧に描かれる闇に心がざわざわ、でもページをめくる手が止まらない! このまま関連作品も読んじゃおーっと……って、これほのぼのBL……⁉ 今回はそんな驚きを与えてくれる2冊をご紹介です♥
【あらすじ】
転校早々、本能に忠実・アホちん大杉先輩に押し倒された小春。あれよあれよという間に、ふたりは恋仲に。しかし、そんな二人の関係も雲行き怪しく・・・大杉先輩は小春に対する気持ちが深くなるにつれ、出会い方を後悔するように──。些細なきっかけから、二人は距離を置くことになってしまう。らぶらぶバカップルだったのに、どうなるの?!
流されあほエチ爆発シリーズの完結作♥ いちゃラブロード爆走中だったCPが、2人の人生について考えるほのぼの&ちょいしんみりテイストに仕上がっております。
過去遊んでいた大杉先輩は、小春が好きでたまらなくなるほど自分が隣にいていいのかという不安にさいなまれてしまいます。
本気で恋にのめりこむほど過去の後悔がつのってしまう……そんな元遊び人攻めの申し訳ない気持ちを程よくつっついて波風立てたい系の皆さんにはたまらない1作ですよね。
ひなこ先生の描く丁寧な感情の揺れ動きはそのままに、お互いをひたむきに思う気持ちを青春らしくキュートに、甘めマシマシ甘酸っぱく描いた神作です♥
【あらすじ】
八度陸は、一学年先輩の鴫原洋二のことが大好きだった。初めての恋は、ありえない場面をみて終わる。もう関わることはない──はずだった。しかし、八度の前に度々、顔をみせる鴫原は、付き合っていた頃と同じように接してくる。いくら拒絶しても引いていかなかった鴫原が、急に顔をみせなくなり……
題名の1文字目は同じなのに、この表紙の彩度の違いですよ!!!!!
光の無い瞳、執着が滲む鴫原の表情……恋を諦めたはずの八度が無表情のまま頬を染めているのも、2人が同じ地獄へ足を踏み入れる予感をさせてくれます。うーん、たまらん。
ひたすらに可哀想な目に遭う八度と、八度への執着が恐ろしすぎる鴫原。シリーズ最新作のこちらでは、鴫原の執着の理由がちらりと垣間見えるというしんどみも感じさせてくれます。でもやはり筆者は何度読んでも鴫原の異常な言動に鳥肌が立ちっぱなしになります……。
実は本作、『何かいいの見つけた!』シリーズのスピンオフ。『何かいいの見つけた!』の大杉先輩も、出会いはあれよあれよ受け押し倒す系の先輩だったので不思議と納得しちゃうといえばしちゃうかもしれません。
同じ遊び人執着攻め×純粋系受けでここまで違うとは!
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同じ先生の作品というだけでなく、同じ世界、同じ時間の違う主人公たちのお話であるこちらの2冊をご紹介しました。共通項は沢山あるのに、どうしてこんなに違うんでしょうか……???
温度差だけでなく、2つのシリーズのファンにはたまらない伏線回収も盛りだくさんの2冊です♥ ひなこ先生は……沼。
お次は美麗なイラストと軽快なテンポのバランスがたまらない紫比呂先生!! 先生の作品は、美しい表紙からラストページまで、コメディと萌えが同時に幸せな気持ちを与えてくれるんです。
……光か闇か、どっちの作品の話をしているかって? どっちもです。
【あらすじ】
29年間恋人のいないコミュ障リーマン・政基は彼氏を作るためハッテン場を訪れた。しかしなかなか踏ん切りがつかずうろうろしていると偶然迷い込んできた高校生の咲也に声をかけられる。派手な見た目にビビって逃げ去ったが、後日映画館で再会。話してみると意外と趣味が似ていた2人。すると咲也は途端に政基を気に入り、彼氏作りを手伝うと言い出して…!?
美麗イラスト×ギャグ、DTコミュ障おじさん×好奇心旺盛DKという白雪姫の魔女もびっくりの化学反応2つを見せてくれるのがこちらの作品。
映画という趣味が合う2人の出会いは映画館……ではなくハッテン場! DTおじさんがDKから恋愛指南を受けつつ、2人の距離が詰まっていく様子が面白くも可愛らしいんです♥ サクサク読めるのにしっかり萌えられて、読み終わってももう1回読みたくなってしまいます……やめられないとまらない!
お互いに好意を抱き始め距離感にもだもだする2人ににやにやしながら、魔女スマイルを浮かべてしまいます。素直に脳裏に浮かぶ人を求めてごらぁん……? (魔女ボイス)
【あらすじ】
神に祈ったところで救われない。だからこそ自分の負の感情を肯定してくれる"悪魔"に魅入られていた三國玲央。ルーチンワークと化した悪魔召喚の儀を行っているときだけは、孤独を感じない時間であった。そんなある日、大きな雷の音と共に黒い服を身に纏った長身の強面イケメンが姿を現す。この風貌、まさしく悪魔…! と大興奮する三國をよそに、悪魔のような男・榊天音は玲央の自宅に転がり込み、衣食住の提供では飽き足らずセックスを要求してきて…!?
悪魔召喚を繰り返すフリーターが、自称悪魔に身体すら(性的に)貪られてしまうという奈落まっしぐらなスタートから始まります。しまったもう闇だ……!!!!
親、学校、金、仕事……どうしようもなく全ての現実に絶望している玲央の可哀想っぷりったらありません。トラウマを思い出させられて嘔吐し、その生理現象で涙を浮かべながらも天音を見上げる表情は庇護欲も嗜虐欲も掻き立てられて……読者に暗い萌えを沢山与えてくれる顔の描き上げに、お見事の一言です。
そんな今作ですが、所々コメディも挟まっているのも魅力の1つ。闇BL初心者の方でも踏み入れやすい読みやすさで、楽しく闇を味わうことが出来ます(?)。自分の頭に闇のオタクを飼ってみたい光のオタクの皆さんにおススメです。
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トーンの明暗、趣味と人生の絶望……テーマも温度感も違いすぎる2つですが、共通する点として挙げられるのはやはり「コメディ」。1日でユーモアを1かけらも摂取しないと死んじゃう筆者、一生着いていきます!!
お次はテンションや作品の雰囲気に合わせてタッチを自在に描き分ける天才・博士先生です! ふわっふわの可愛い絵柄に癒されたと思えば、次のエロシーンではしっとり質感たっぷりのエチエチが!!! 読者のハートを色んな角度から奪ってくる先生は、闇も”すごい”んです……♥
【あらすじ】
地味な高校生の保目谷ソラは、ふいにポメラニアンになってしまう特異体質。ある日、クラスメイトで思い人の松田槙斗にポメ姿を見られ、家にお持ち帰りされてしまった。かつての愛犬『ポメ太』にそっくりなことから槙斗の祖母に気に入られたソラは、また家に来てほしいとお願いされる。学校でも槙斗の友人グループに入れてもらい、ただのクラスメイトから友達に昇格した。しかし、槙斗を日頃からせーてきな目で見ているムッツリスケベのソラは、思わぬ距離感によからぬ妄想を捗らせ――。
ありったけのもふもふぱやぱや&萌えを与えてくれる素晴らしい設定・ポメガバース。その旨味成分を凝縮した作品がこちらと言っても良いでしょう!!
体質のせいでもふもふのポメラニアン状態になってしまうソラ。離れて片想いしているだけなのに、ポメ姿が槙斗の家族に受け入れられてしまう姿はまるで家族になるペットとの初顔合わせ。
でも実はただの爆速親族紹介なんだよなぁ……^^。
物静か気味だけど心優しい攻めと、攻めに片想いが止まらないわんこ(物理)な受けが織りなす、心までもふもふに包まれる温かいBLです♥
健気ながらもむっつりなソラの可愛さに、皆さんも禿げましょう。……逆に萌えすぎてポメラニアンもびっくりなくらいに毛が生えまくっちゃうかも。育毛剤系BL……ってコト⁉
【あらすじ】
同性愛者の転校生・白椿は、転校早々にクラスメイトの変人・貝柄に目をつけられてしまう。美しいものに固執する貝柄の歪んだ愛情表現でイジメられ、大人も同級生も信用できず、一人で堪え忍ぶ日々。そんな中、いつでも真っ直ぐ向き合ってくれる日向先生の存在が次第に大きくなっていき……。
闇のBLファンの楽園(じごく)はここにあったんだ!!!! と叫ぶ1作がこちら。
貝柄は転校生である白椿に一目惚れし、あろうことかクラスメイトを買収して白椿を苦しみのどん底へと叩き落していくのです。理由は、ただ彼が美しすぎるから。苦しみ、もっと美しくなる彼が見たいから。あ~~~~~~不条理~~~~!!
でも言うて『犬も歩けば恋がはじまる』の作者様だから闇もやんわりしてらっしゃるんじゃ……と読み始めた筆者は精神をタコ殴りにされました。すさまじい闇BLの読後って、歪な世界に呑まれたせいかしばらく頭が痺れたみたいにぼーっとなりませんか? 筆者は、なります……(遠い目)。
美しさをどこに見出すか、その価値観はそれぞれですが……ここまで白椿に”美しさ”を見出した貝柄の狂愛は確固たるものなのでしょう。愛は人をここまで突き動かすんですね(絶望)。
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クラスメイトが赤面症のソラを「トマトくん」とからかいつつも温かく見守る姿が見られる『犬も歩けば恋がはじまる』と、歪んだ欲望で塗りつぶされた学園生活を垣間見られる『紅い椿と悪い虫』。
同じ先生が描く”青春”でここまで違うとは……筆者、これほど「あの頃に戻りたい!」と「あの頃に戻りたくない……」の意見を反復横跳びしたことありません。
次にご紹介するのは櫻川なろ(なろ)先生! 透明感のある絵柄と、読んだ後こちらまで元気になれるようなヒューマンストーリーBLが魅力的な先生です♥
Q.ストーリーを華麗に描く先生がミステリーBL描いたらどうなるでしょうか?
A.過剰なしんどみを摂取した読者が被害者になります。
【あらすじ】
人見知りで華がなくてどんくさい、おまけに童顔な北斗は、希望していなかった大阪転勤にストレスMAX状態。やけになって道頓堀川に飛び込もうとしたその時、一風変わったお説教をしてきた微妙に優しい金髪ヤンキー。流れで彼のお家[大家族付き]にお邪魔することになり、酒の勢いでキミみたいなイケメンと付き合って死にたかったと愚痴ると、「棒なら貸してやれるかも」とセックスする運びとなって…! ?
皆さん、面倒見のいい元ヤンは好きですか? 筆者は好きです。
酔った勢いで自殺を試みたところでお人よしヤンキーに引き取られ、「オレがあんたにインサート(挿入)」という魅力的が過ぎるパワーワードを弾みに1夜を過ごしちゃった2人。初対面でこのスピード感、たまらないですねぇ……!!
体の関係から始まるえちえちシーンだけでなく、受け・北斗と攻めの大和、そして大和の家族との恩情溢れる優しい交流も幸せたっぷり♥ 受け+攻めの家族の交流にニヤニヤする宗派の方々全てに浴びてほしい……いや、浴びせに行きます(使命感)。
攻めの大和が男前の概念みたいな性格をしていることもあり、2人の間の空気は最初から既に甘々♥ その上さらにお互い惹かれていくので、どんどん甘さは増していきます! これが……世界平和か……(菩薩顔)。
【あらすじ】
高校生の優弥、春海、遼、崇文はキャンプ場に遊びに行った際、優弥が「ここにいる誰かにこっそり告白する」と突然宣言する。しかしその後、吊橋から転落して亡くなってしまう。それから10年が経ち、同窓会で集まった三人はあれは事故ではなく、この中の誰かが犯した殺人だったのではないかとお互いを疑いだす。そして、高校時代の話をする中で、優弥とそれぞれの本当の関係が明かされていき――。
あれ……せ、世界平和……????? どこ……?
ほんわか甘々家族団らんとは打って変わって、愛憎と友情が交錯するBLミステリがこちら! 友人の死の真相には、男子高校生4人の繊細でほろ苦い青春が関わっていました。
優弥の死の真相に疑いを持つ3人から語られる、あの頃の秘密。視点が変わるだけで、万華鏡のように1人1人の印象が変わっていく……かつての自分たちを振り返っているせいか、どこか静かで俯瞰的な語り口の読み応えが独特で魅力的です。
4人は隠しごとを抱えているのか、優弥の好きな人は誰だったのか、あの事故は事件だったのか、どうして起こってしまったのか。重なる謎がすべて解けた時、筆者は頭を抱えて唸るだけの存在と化しました。皆さんも、唸ろう。
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ほっこりとシリアス、正反対のはずなのにどちらも心に残る作品を作り上げていらっしゃる先生でしたね♥ どちらも大人同士の会話から繰り広げられる作品ですが、『真夏のサイレン』では高校生時代の回想もみずみずしくて切なくて最高です。空気感を操る天才ですか……⁉
お次は人生の辛さ・幸せの脆さを美しく描いたかと思えば、ギャグで読者を笑わせてくださるさちも先生です♥ 今回は、傷ついた2人の心の奥に迫る迫真のストーリーで脳を破壊されること間違いなしの作品とエリート×変態ビッチのコミカルなストーリーに目が離せない作品の2冊をご紹介します!
【あらすじ】
腕の良い大工の山城の性癖は30歳以上のノンケの童貞を奪うこと。でもセックスの際には独自の細かいルールがあった。そんな山城が職場で出会ったのが一級建築士で謎多きエリート・八代。彼から見た山城の第一印象は変態。第二印象は食えない人。しかし、そんな二人が一度きりのセックスで終わるはずがなく…。
インテリ×男臭いビッチの攻防戦を見よ! エチとギャグの絶妙なバランスに笑いと激しい萌えがこみあげてきます♥
おバカで色んな男を誘うビッチな山城が自分に課すマイルールはなんだか寂しい……そのマイルールを利用しながら、ルールを破らせてしまう八代との掛け合いに次の展開が知りたいとページをめくる手がとまりません。そして、八代と山城の出会いは実は……。
読めば読むほど2人の過去や表情、人間性が見えてくるような、コミカルさと切なさが一緒に味わえる作品です。「愛されている」エッチに2人の幸せを願わずにはいわれません!
【あらすじ】
男娼として働き、殺される運命だった奴隷のレオは、マフィアのボスに命を救われる。居場所を得るためには体を使って「仕事」をするしかないと考えるレオと、金を対価として払うボス。真逆なようで似た二人だが…。
父親の暴力のおかげで痛みに強くなったし、母親に奴隷にさせられたおかげでケツのもう一つの使い方を知った……だから幸せな方なんだ。そんなふうに自分の価値はセックスだけだと思っているレオと、過去に受けた傷からほの暗い雰囲気を醸し出すボスがどのように居場所を見つけていくのか。どう繋がっていくのか、目が離せない本作。
心が壊れていたときの描写がすさまじく、過去がどのように現在の行動に影響を与えているのか、しっとりと描かれていてとても奥深い作品になっています。
1ページ目から男娼になるわ、すぐに死にそうになるわで筆者の心がボロボロになったのはもちろん、そんなときでも極めて無感情なレオの心に思わず涙で前が見えなくなっていました。辛い、苦しいと思ってもページを進めてしまうこの作品の引力にみなさん囚われてください(強制収容)。
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どちらも「えちえち」作品ですが振り幅がすごすぎる……。
魅力的なキャラクターの過去を掘り下げ、人間味を描くストーリーテラーのさちも先生。読み終わる頃には充足感でいっぱいになっているのがお約束です♥
最後に紹介するのは執着攻めのドロドロな独占欲から頭からっぽにして読めるコミカルBLまで描き分ける、九號先生です! ダークとギャグを交互に読めば、無限BL編の完成です、ぜひご紹介する2冊を読んで沼にハマりましょう!
【あらすじ】
女癖が悪すぎて、超ド田舎の高校に強制転校!!伯母の家に居候することになった蒼佑。けれど、そこには初恋のイトコ・みのりちゃんがいるvと内心わくわくでロックオン!!ところが11年ぶりに再会したのは、「穣」と名乗るイケメン男子。しかも転校先の教師だった──!!「俺の青春はここで終わった」と思っていた矢先、蒼佑は後ろをイジる穣のひとりHを目撃して…!?
やんちゃなDKの蒼佑は初恋のみのりちゃんに似た年上・ショートカット・お目目くりくりのかわい子ちゃんにばっかり手を出し過ぎて、超田舎に強制転校! さらに転校先で衝撃の事実が発覚! なんとみのりちゃんは「穣」という男性……! ですが、ここで青春は終わらず、穣の痴態を見たことで蒼佑は目覚めていくのです。
初恋の女の子が実は男性で……というのはBLでは王道ですよね♥ しかし、お約束だけで終わらないのが、九號先生作品なのです(沼)。予想と期待を遥かに超える、緻密なストーリー展開と心理描写にほろり。ズブズブ沈んでいくこと間違いなしです!
【あらすじ】
前科一犯の元結婚詐欺師、でも現在は更生して真面目にバーテンダーの修業中──。悪事から足は洗ったけれど、叩けば埃の出る辰巳(たつみ)。そんな辰巳が唯一執着するのは、元被害者の弟で、恋人の大地(だいち)だ。最悪な出会いだったのに、傍にいてくれるあいつがいれば、俺はきっと変われる──。言葉にできない独占欲を抱えて働く辰巳は、ある晩、幼なじみの厄介な弟分と再会して…!?
本作は詐欺の加害者と被害者の弟との恋物語。愛の矢印が双方向であることをようやく認められたかと思えば、独占欲が膨れ上がり、ついには「あいつが俺から離れていけないよう、いっそ繋いでしまいたい」と考えてしまいます。
過去に詐欺という犯罪をしてしまった辰巳。そんな彼が変わりながら、真っ直ぐな大地と愛を育もうとする過程に目頭が熱くなります。さらに、過去の行いによって生まれた恨みに苦しめられるシーンは心理描写が胸に迫る! 燃えるようなセックスを含め、ダークな栄養とエロをどちらも摂取できます……!
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あなたが好きなのは光の肉体美? 闇の肉体美? どちらも大好き!!! な方は手放せないであろう九號先生の作品。雄み溢れるキュンキュン♥ もドキドキゾクゾクも味わえる、唯一無二の振り幅です!
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いかかでしたでしたか?
どの作家さんもギャグとシリアスの温度差が激しすぎて風邪をひいてしまいそうです(笑)
今回は6人の作家さんを紹介しましたが、世の中にはふり幅がすごい作家さんがまだまだいらっしゃいます……! 皆さんもぜひ同じ作家さんのギャグとシリアスを交互に読んで、新たな魅力を発見してみてくださいね♪
コメント2
匿名1番さん(1/1)
先生方の表現力は本当にすごいですよね。作家買いをするタイプなのですが、全く飽きません。
匿名2番さん(1/1)
ギャップがすごいと言えば、吾妻香夜先生もギャグとシリアスどちらもすごいです。