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ちるちるレビューランキング1位独走中!話題のBL小説『背中を預けるには』3つの魅力を徹底解剖

2021/06/13 16:00

実は受けが2人いる!? 怒涛の展開に先が気になって眠れない……



今、ちるちるのレビューランキングを無双中のBL小説『背中を預けるには』。
その分厚さから通称「鈍器」と呼ばれる本作ですが、そのボリュームにも関わらずあっという間に読んでしまった! という声多数。
かく言う私も、3巻とも買ったその日に徹夜して読み切ってしまいました…!

本作はもともと著者の小綱実波先生が、自身の小説家になろうサイトで連載されていた作品を加筆修正して3巻分の小説として発売されたもの。

なろう小説というと敬遠される方もいるかもしれませんが、こちらの作品はラブもエロもストーリーも満足度が高い!
3月から3巻連続刊行され、1巻発売直後から現在までちるちるのレビューランキングでトップに立ち続けているのも納得の一作になっています。

う、美しい……(ため息)。
表紙・挿絵は一夜人見先生が担当されています。
美しく印象的な表紙に思わず目を奪われた人も多いのではないでしょうか?

実はこちらの作品、1巻目はほんの導入。できれば2巻まで続けて読んでいただきたい内容になっています。ここまで読めば必ず、3巻まで読まずにいられなくなってしまうと思います。そして、この3巻目が本作でもっとも面白い巻と言っても過言ではないのです!

そこで今回は、本作を未読の方はもちろん、1巻までしか読んでいないという方に向けても、『背中を預けるには』の魅力を3つのポイントにまとめてご紹介いたします!

 

 

推しポイント1

属性の違う2人の受け


まずは皆さんに衝撃の事実をお伝えしなくてはなりません……。

――そう、この作品には「受けが2人いる」ということを。

受け①:絶世の美貌・レオリーノ


「受けが2人? どういうことだってばよ」とお思いかと思いますが、早速詳しく解説します!

まず主人公として登場する一人目(?)の受け・レオリーノ、通称リーノ。
彼は、物語の舞台となるファノーレン王国でも有数の有力貴族である辺境伯の家に生まれました(第1巻の表紙の上に描かれている色素の薄い美少年です)。

特筆すべきはその絶世の美貌! 単なる美貌ではなく「絶世の」美貌です。「天使」と評されるその美しさは、彼をひと目見た人はだれでもその虜になってしまうほど。町に出る時には彼を見た人たちが美しさのあまりパニックにならないようにフードで顔を隠して移動するほどです。

しかし、この美貌によってさまざまなトラブルに見舞わまれることになってしまうんです……。
往年の小説ファンにとってはお決まり&たまらない設定ですよね(ゴクリ)。

そんなレオリーノは、あることをきっかけに本作の攻めで、ファノーレン王国の将軍兼現王の義弟であるグラヴィスに出会い、恋に落ちていきます。

ただ、レオリーノにはある秘密がありました。それは自分以外のある人物の「記憶」を持っていること。その人物こそ、この物語の第2の受けであるイオニアです。

受け②:たくましい肉体を持つ騎士・イオニア


イオニアこそ、この物語のキーとなる人物。
彼は生前、グラヴィスの盾として働くファノーレン王国の騎士でした。

イオニアはグラヴィスよりも年上で、幼いころに知りあい、同じ学校に通っていた先輩後輩という仲。イオニアとグラヴィスはお互い特別な感情を抱いていましたが、身分の違いからそれは許されざる恋でした。

そんな2人には、たった一度だけ肌を重ねた夜がありました。
しかしその後すぐに、イオニアは戦争で命を落としてしまうのです。悲しみに暮れるグラヴィス。十数年という月日を虚無のなかで過ごし、すっかり厭世的になっていました。

そんなとき、彼の人生に現れたのがレオリーノ
レオリーノは、イオニアの記憶を持っていますから、当然グラヴィスのことも知っていて、さらに一夜をともにした記憶もありました。イオニアの記憶を見るなかで、レオリーノは少しずつグラヴィスを愛するようになっていくのです。

騎士だけあって、190cmの立派な体格を持つイオニア(ちなみにグラヴィスは2m越え)。可憐なレオリーノとは真逆の印象の人物ですよね。

つまり本作では、グラヴィス×レオリーノの年上×年下の年の差CPに加え、グラヴィス×イオニアの後輩×先輩(+高身長ガタイ受け)というCPも楽しむことができるんです! 控えめに言って最高。
さらにイオニアは男の色気溢れる魅力的なキャラクター。ぜひそういったタイプの受けが好きな方にはおすすめの作品です。




推しポイント2

まるでミステリー!? ハラハラドキドキのストーリー展開!

 
本作では、恋愛要素だけでなく、「謎解き」が重要な柱として組み込まれています。一度読めば「え、これどういうこと!? 真犯人はだれなの!?」と先が気になり、気付けば次巻を買いに走ってしまっている……。

12年前のツヴァイリンク城塞の戦い


レオリーノが生まれた年に起こったのが、このツヴァイリンクとよばれる城塞をめぐる戦い。この城塞は隣国との国境近くにあり、国の防衛上非常に重要な役割を果たしています。このときの戦いでは、この城塞を隣国から守るためにし烈な争いが繰り広げられました。

イオニアは、この戦いでツヴァイリンクを守るため、その命を落としました。
現在は多く人が亡くなった隣国との争いとして知られているこの事件ですが、実はその裏には黒幕がいたのです……! しかしそれに気づいたのは、イオニアだけでした。彼は死ぬ間際、その裏切り者によってとどめを刺されていたのです。イオニアの死によって永遠の闇に葬られたと思われていた事件の真相。

レオリーノはそのイオニアの記憶を引き継いでいました。あるときイオニアを殺したその人物を思い出すのですが……。
果たして、レオリーノは真相にたどり着くことができるのか!?

ファノーレン王家の確執


現在、ファノーレン王国の王座には、グラヴィスの腹違いの兄が就いています。彼は、温和な人物でしたが、国王としては凡庸と評されています。母親の血筋もグラヴィスに比べるといくらか劣っていました。

しかも、グラヴィスはそのカリスマ性や才気を買われ、幼いころから実の兄を次期王に推す勢力と激しい争いが繰り広げられていたのです。
イオニアの死後、兄の方が王座に就き、グラヴィスが将軍職に就くことでこの件は落着した、と思われていました。

しかしそこには、想像を絶する王家の深い闇が存在していたのです。その闇とは一体……。

本作では、他にもさまざまな事情が折り重なり、ストーリーが展開していきます。第3巻は怒涛の展開! ぜひ最後まで読んでみてください!



推しポイント3

切ない身分差三角関係!

 
前項では、恋愛以外の部分の魅力について語ってきましたが、もちろんラブパートも萌えの宝庫! イオニアが生きていた過去と、レオリーノが生きている現在が複雑に絡み合って話が進んでいきます。
そこで肝になるのが、現ファノーレン王国副将軍でイオニアの「恋人」だったルーカスという人物。

ここでは、数あるラブパートの魅力の1つとして、切なすぎる三角関係をご紹介します。

過去:グラヴィス×イオニア×ルーカス


前述した通り、グラヴィスとイオニアはお互い特別な感情を抱いていました。いわば両想いだったのですが、次期王候補のグラヴィスと、貴族ですらない庶民のイオニアの間には圧倒的な身分差がありました。
しかもグラヴィスにとって激しい王座争いのなかで庶民の、しかも男と結ばれる選択には無理があり、イオニアもそれを理解していました。

そんなときに現れたのがルーカスでした。
獅子のような金髪の華やかな容姿の彼は性格も外見の通り快活で、どこか影を纏うグラヴィスとは違ったタイプの人物でした。
そんなルーカスも、イオニアに対して特別な感情を抱いていました。彼は、グラヴィスとイオニアの微妙な関係に気づいていながら(いたからこそ?)、思春期のイオニアの体を慰めるようになり、「恋人」という地位を手に入れるのです。

心はグラヴィスに、体はルーカスに明け渡したイオニア。そんな中途半端な関係性のまま、イオニアは命を落としてしまいます……。

現在:グラヴィス×レオリーノ×ルーカス


ルーカスはレオリーノに初めて会ったそのときから、レオリーノがイオニアの生まれ変わりではないか、とレオリーノに詰め寄ってきます。
その根拠は、2人に共通する珍しい菫色の瞳でした。

ルーカスはいち早く真実を言い当てていましたが、しかしそんな理由だけでイオニアの生まれ変わりだと主張するなんて……彼がいかにイオニアに未練を残しているのかが伺いしれます。

はじめての出会いから、ルーカスはレオリーノのことを「イオニア」として見るようになります。しかし、レオリーノはイオニアの記憶を持っているだけで、イオニア自身ではありえません。

そしてこの葛藤はグラヴィス自身にも当てはまります。
レオリーノと触れ合うなかでだんだんと魅かれていくグラヴィス。でもこれはイオニアの生まれ変わりだからなのか?
レオリーノを愛することは、あれほど愛したイオニアを忘れてしまうことにはならないのか?

過去から続く三角関係はどんな結末を迎えるのか!? 切なすぎる恋情に胸を締め付けられます……。
とはいえ、レオリーノとグラヴィスに関しては甘々シーン多数なので、癒しを求めている方にもおすすめです♥

***

話題の小説『背中を預けるには』面白そうじゃないですか!?
そうです。面白いんです。

ぜひこの機会に、まずは1巻からお手に取ってみてはいかがでしょうか?

さらに、小綱先生の小説家になろうサイトでは、なんとスピンオフが連載中
こちらは本作でも重要なキャラクターだったレオリーノの従者・ヨセフが主人公。ルーカスとディルク(イオニアの弟)の2人の男に翻弄されるヨセフの恋物語!? ということでこちらもかなり面白そう……。

気になる方はぜひ、チェックしてみてください!



背中を預けるには 1』作:小綱実波

 

あらすじ
かつて身をていして国を守った騎士・イオニアは、天使のように美しい辺境伯の四男・レオリーノに生まれ変わる。レオリーノは夢の中で、イオニアの人生をたどり、身分差から想いを封じた王弟・グラヴィスへの思慕を思い出す。さらに敵国の内通者によって殺された記憶までよみがえり、慰霊祭の日に裏切り者と対峙するが、逆に拘束されてしまう。命の危機にひんしたレオリーノが、「ヴィー!」と助けを求めると、イオニアを喪って以来、すっかり厭世的になっていたかつての親友であり将軍・グラヴィスが現れ――!?

担当BLソムリエ:アンリ54世
BLCDからこの世界に入った、生粋の声優好き。最近はM/M小説を開拓中。

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コメント3

投稿順 | 最新順

匿名3番さん(1/1)

今サイトで読んでいます。
その後“鈍器”を購入して違いも含めて楽しむつもりです。
あと、腹違いの兄弟だから義弟ではありませんよね。

匿名2番さん(1/1)

記者さんの熱量がすごい!
書籍化前から大好きな作品なので、こうして記事にしていただけてとても嬉しいです。
スピンオフと番外編集の書籍化も決定しましたよ~。

匿名1番さん(1/1)

1巻の表紙イラストにやられました~
インパクトと吸引力がすごい!

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