BL情報サイト ちるちる

BLニュース

BLニュースは標準ブラウザ非対応となりました。Google Chromeなど別のブラウザからご覧ください。

(個人的)世界一尊い「バンド内恋愛」大賞受賞!『ギヴン』のカップルを語り倒す

2021/05/22 12:00

音楽マンガとしても読み応えバツグン!“始まったばかりの恋人たち”の物語



アニメ化&映画化を果たし、今は7巻の発売が待ち遠しいキヅナツキ先生のギヴンシリーズ。BLアワードのシリーズ部門でも2年連続ランクインを果たし、今後さらに盛り上がりそうな予感です!!

その魅力は、BLとしての萌えはもちろん、バンドメンバーの4人が人の心を動かす曲を創り上げていく音楽マンガとしても素晴らしいところ。躍動感溢れるライブ描写と、移り変わる激エモなキャラクターの関係性に一気に引き込まれてしまいます……!

そんな『ギヴン』のエモさを存分に伝えたい! 今すぐ原作もアニメも映画もチェックしてほしい!!!!!(大声)

というわけで、今回は本作に登場するDKカプ立夏(Gt.)×真冬(Vo.)と大学生カプ秋彦(Dr.)×春樹(Ba.)、それぞれの魅力について徹底考察してみました! それぞれのカップルが歩んできた道のりを思い返しながら、ぜひ『ギヴン』の世界にどっぷり浸ってください。

※本編のネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください!

◆目次
1.立夏×真冬 〜互いを高め合う、ほんわかだけじゃない2人
2.秋彦×春樹 〜心はとうに繋がっていた。ようやく見つめ合った2人

 

1.立夏×真冬
互いを高め合う、ほんわかだけじゃない2人

 


2人の背景
自殺した恋人が遺したエレキギターを抱え、その死への想いを表す言葉を持てず漂っていた、真冬。男子高校生ながらプロ並のギターテクを持ち、真冬のギターを「直し」てバンド入りのきっかけを作った立夏。彼は真冬が持つ歌声の力を知り、「表現」することへと導き……。

激エモポイント
初登場シーンからすでにふよふよと花を飛ばし、何かとポメ化・アホ絵化する真冬のあざとかわいさ! 『ギヴン』シリーズの魅力の核心は、ここにあると言って過言ではないでしょう。

ぽわぽわ・ほんわかな真冬を見ていると、幼馴染みで恋人の由紀を亡くした痛みが見えづらいですが、それは真冬が想いを表すすべを持たなかったから。そんな事情を知らないままギターのひと掻きで真冬の心の琴線を「ぶち鳴らし」、やがて逆に彼の歌声で琴線をぶち鳴らされた立夏は、膿のように溜まる想いを歌と歌詞で外に出すよう真冬を導きます。それによって真冬は穏やかなようで「激情を感じる叫びにならない叫び」とドラムの秋彦に言わしめる「表現力」を得ることに。それは才能が開花した瞬間であり、かつ、読者が真冬の感情の激流にさらされ、溜まっていたものの計り知れない重さ(普段とのギャップ)を知る最初の機会でもあるのです。

由紀と真冬を、幼馴染みの柊は「最初から何かが半分ずつ足りず、欠けたところを埋め合うような」関係だったと語りますが、由紀が「俺を見ていろ」というふうに真冬を愛したとすれば、立夏は「一緒にやろう」というスタンス。俺様風でいながら実は世話焼きで漢気ある立夏もまた、真冬との日々によって、ギタリストとしても恋する男としても成長していくんですよね。2人は「埋め合う」のではなく、一緒にいることでそれぞれの欠けている部分が相乗効果で育って満ちていくような、同等に歩み高め合う関係……。もし由紀が生きていても立夏と出会えば、真冬は立夏との成長を選んだのではないかと筆者は思っています。

もちろん両思い後の2人のニコイチなかわいらしさは絶品。過保護な立夏のガミガミをツーンとスルーする真冬など、掛け合いがかわいくてたまりません!! でも、2人の関係はまだまだ発展途上。6巻で立夏は、柊のバンドで由紀の作った曲をプレイすることになり、魅力的な男だったという由紀の存在感と対峙することに。一方真冬は、今後も音楽と生きていくであろう立夏と共に生きる執着や覚悟はあるのか? を自分の心に問うことに……。2人の今後に期待とドキドキがいっぱいです(まだキス止まりだしね!)

2.秋彦×春樹
心はとうに繋がっていた。ようやく見つめ合った2人

 


2人の背景
大学で秋彦にひと目惚れ? して以来「願掛けのように」髪を伸ばし、そばにいるのに見つめることしかできない春樹。秋彦は、天才ヴァイオリニスト雨月との風変わりな愛情をこじらせたまま同居を続けてきたが、自分を変えてくれた春樹に、ある決意を告げる……。

 
激エモポイント
1巻でバンドの見学に来た真冬に、阿吽の呼吸で「いいとこ見せよう」とする秋彦と春樹の様子は、まるで長年連れ添った熟年夫婦のノリ。そんなふうに所々にじみ出る“心が通いあっている感”が2人の魅力なのですが、プライベートでは歯がゆいくらいにすれ違ってしまいます。音楽を学ぶ秋彦をバンドに誘ったとき「初めて真正面から顔を見」て以来、いわば春樹は、ずっと秋彦の横顔や後ろ姿を側にいながら遠目で追ってきたようなもの。秋彦はそれに気づきつつ、雨月のことを心の中で整理できずにいました。

 

春樹はバンドのいわばお母さんタイプ。「お前、もっと自惚れていいぞ」と秋彦が言う通り、彼がいるからバンドがまとまり、無自覚ながら彼らのかなめになっています。しかし春樹は自分を「天才3人の中の普通の人間」と思い込んでいるため、強面ながらモテメンの秋彦が自分を選ぶわけはないと諦めているし、秋彦がいくら春樹への賞賛や、停滞していた自分を動かしてくれた感謝を口にしても信じようとせず……。バンドではリーダーシップも発揮する一方で、実はちょっぴりウジウジ&乙女な感じの臆病さ、優しさ、普通さを持っているのがまた春樹の魅力。読んでいると、いつの間にか感情移入してしまうんですよね……。

 

秋彦は、クールでいろいろと勘よく察するキレ者で、立夏も真冬も迷ったときにはまず頼る兄貴分ですが、春樹への態度に関しては「振り回しすぎやろ!」と思う方も多かったのでは? 5巻にしてようやく、秋彦は雨月とも春樹とも向き合う覚悟を決め、かたや切なく、かたや感激のクライマックスを迎えます。そのとき、秋彦の最近のよそよそしさにしゅんとしていた春樹に対し「ああもう、うるせえ! 俺が生き方を変えたのはなあ!」と想いをぶちまける秋彦の……かわいさといったらもう!!(悶絶) クールな強面が大崩壊の告白シーン、ここで秋彦ファンの倍増を確信しました。実はとっくに心が向き合っていた同士が、自覚して、ようやく想いを通じ合わせることができたのです。末永く幸せになってくれ~~~!!!

+++++++

既刊6巻とはいえ、立夏×真冬/秋彦×春樹は、まだまだ始まったばかりのカップルたち。これから、それぞれに紡がれていく愛のかたちを見られるのが楽しみです。

また、『ギヴン』ファンならば、今後ドSな溺愛まみれの予感しかない玄純×柊のCPや、秋彦と元カレ雨月との独特な愛の在り方なども気になるところですよね。

さまざまな関係性がてんこ盛りの『ギヴン』。未読の方は、ぜひこのあたりにも注目しながら楽しんでみてください!

担当準BLソムリエ:JADE

関連作家・声優

コメント1

投稿順 | 最新順

匿名1番さん(1/1)

>もし由紀が生きていても立夏と出会えば、真冬は立夏との成長を選んだのではないかと筆者は思っています。

そう、これ!これだ!!私も真冬と立夏の関係はこれに尽きると思っています。
欠けている部分を埋めるだけじゃなく、一緒に成長できる関係って最高ですよね。映画を観ると秋彦×春樹も良いなぁとなるけど、私はやはり真冬と立夏が最推しだとこの記事で再確認しました。

アクセスランキング

最新BLニュース

オススメニュース

最新のコメント

PAGE TOP