王道ラブ&SNSで話題の対照的な2作の意外な共通点とは!?
電子書籍販売サイト「コミックシーモア」にて開催された、昨年ユーザーの人気を集めた「電子コミック大賞2021」の結果が、ついに……ついに発表されました!! BL部門でランクインした全30作から選ばれた大賞はいかに……!?
前置きはほどほどに、見事BL部門賞に輝いた2作品をさっそく発表しちゃいます!
ここの文章をまともに読む人はいないだろうと手を抜いている訳ではないですよ。
(1) ちるちる記者もビックリ!? 王道中の王道⇔面白さ爆発 真逆な2作が受賞
BL部門賞に輝いたのは、『コスメティック・プレイラバー』楢島さち先生、『オンラインゲーム仲間とサシオフしたら職場の鬼上司が来た』ん村先生の2作品!!
May:
『コスメティック・プレイラバー』、やっぱりか~!!!! 素直にそう思いました。満を持して登場するチャンピオンさながらの風格に身震いしましたね……
オタク特有の誇張ではなく。
白米:そういえば、『
オンラインゲーム仲間とサシオフしたら職場の鬼上司が来た』は、ちるちる記者の推し作品として挙がっていましたね~!
May:正直、自分は『オンラインゲーム仲間と~』のほうは少し意外でした。話題性はあったものの、王道からは大きく逸れた作風じゃないですか。
「ユニークで超おもしろいで賞」だと思っていました。
スーパー特別賞的な。
白米:そんなものはないですからね。
白米:
某有名コントさながらのすれ違い描写が多くの読者の心に響いたのかなと思います。
May:このおもしろ作風でBL部門賞を勝ち取れる技術力と魅力……
素直に完敗です。
ありのす幸:戦っていたんですか?
***
白米:一方『
コスメティック・プレイラバー』も、BLコミックスでは大変珍しい職業をテーマにしたお話だったので、BL部門賞受賞も納得!!
May:
3巻以上出るBL作品ってかなり珍しいんですよね。もっと続きを見たい! と思う読者……つまり、
作品愛が強いファンが多い!
ありのす幸:コミカルシュールでエロなしの『
オンラインゲーム仲間と~』に対して、王道エロキュンが多め。
タイプ的には対照的……?白米:一見すると確かに真逆。でも、どちらもキャラ同士が気持ちを通わせる過程をしっかり描いているという点においては共通しています。
ありのす幸:
ただ可愛い・エロいだけでは終わらないってやつだ!
May:二人の関係性を丁寧に描いたストーリーというところが共通点、BL部門賞受賞のポイントかも……。
白米:前者はコスメオタク、後者は幅広いジャンルのオタクと、
それぞれ何らかのオタクに刺さる設定だったところも共通しているかと!
ありのす幸:そしてなんといっても、2冊とも仕事時のスーツ姿に萌えが滾る! 表紙からもわかる
仕事男子のスーツ姿は、やはり多くの人の心を揺さぶる何かがあるように思います……。
May:
スーツが嫌いなオタクなんていないですからね。
(2) 「○○オタク」に刺さったのが受賞の決め手? 記者がガチ分析!
May:『
コスメティックプレイラバー』は王道、言ってしまえばシンプル。では、何がここまでウケたのか?
その真相を探るべく我々は……。
ありのす幸:
アマゾンの奥地には向かいませんよ。
でも確かに、強引な後輩×絆され上司というカップリングも王道だ……。
白米:
美容部員(BA)という珍しい職業設定では?
May:美容に関心のあるオタク増えてますしね~!
BL読みながらコスメカウンターの裏側を知れるなんて、贅沢だ……。
白米:普段からお仕事BLを好まれる方以外に、
コスメオタクのハートをしっかりキャッチしたと思います!
***
May:あと、
専門用語や業界のアレコレが出てきても、くどくならないのがスゴイんですよ! 基本がシンプルだからこそ、仕事の話に自然に重心移動できるのかも。
ありのす幸:溺愛作品は好きだけども、ただの王道では満足できない、そんな人に刺さるはず!
白米:生意気だった攻めが仕事に真面目な受けに感化されていく……。この描写、BL的にはもちろん、
ヒューマンドラマ的な意味でもグッときませんか?
May:
社会に揉まれるオタクの心に沁み渡る。
あと顔がいい。
ありのす幸:それはそう、本当に…………………。
***
白米:
『オンラインゲーム仲間とサシオフしたら職場の鬼上司が来た』は、共感性が決め手だと思います。
オタクあるあるが炸裂していて目が離せなかった!
May:これ、
特殊設定のように見えるけどありえない話でもなくて。今やネット経由で人と会うなんて珍しくないじゃないですか。
May:だから、
「ありそう」って思っちゃうんですよね。
ありのす幸:
冷や汗出てきた。
白米:そして、なんといっても
ギャップ満載のキャラ設定が良い!
May:ん村先生って、キャラクターの個性を輝かせるのがメチャクチャお上手で。読んでるうちに
「もう全員まとめて愛させろ! 」ってなるんです。
ありのす幸:
愛されキャラしかいない世界……。ちょっとした会話にも癒されるし、徐々に縮まる距離にもキュンとする!
May:ギャグで笑ってギャップに和んで、ってしていると
急にイケメン上司のターンが始まるから心臓に悪いですよ。
ありのす幸:鬼上司だと思っていた白瀬がデレたときのギャップ、破壊力すごい。
白米: LOVE要素はまだ薄めとあって、今後の展開も含めて投票した方も多いのかなと思います!
May:そうそう! いいところで1巻が終わってて……これは2巻も期待大!
記憶喪失にでもならない限り、絶対に続刊買っちゃいますよ。
(3) マニアックなのにわかりやすい。飲み込みやすく調理された特殊設定
白米:どちらの作品も設定にまず惹かれます。ネトゲ仲間が実は鬼上司だったとか、美容部員同士の恋とか……。
「どんな話なんだろう」と読者に思わせる設定づくり、本当に見事です!!
May:設定がすべてではないけど、それでも掴みって大事ですよね。今回の2作品は、とにかく掴みが強かった!
ありのす幸:
中毒性もあるんですよ……! 鬼上司と部下のすれ違いや誤解が解けて、距離の縮まっていく過程であったり、犬猿の仲だった後輩×上司がお互いかけがえのない存在へ変化したり。
***
May:あと、
共通の魅力だと思うのが
「マニアックすぎず、されど浅すぎず」! 専門職だったり、特殊設定でありながらもそこに偏り過ぎていない。一方で、なあなあにしない。
絶妙なライン……バランスがいいなあと改めて感じました!
白米:その界隈に精通している人はもちろん、オンラインゲームやコスメ業界についての知識が全くなくても十分楽しめるストーリーなんですよね!
ありのす幸:
『オンラインゲーム仲間とサシオフしたら職場の鬼上司が来た』は、コミカルテンポなストーリー展開や、癒しを求めている方にぜひとも読んで頂きたい作品で、『
コスメティック・プレイラバー』はストーリーもエロも両方楽しみたい、溺愛作品が好きな方に刺さること間違いなし!
白米:多くの人が萌える王道展開でありながら、一風変わった作風のBLが読みたい。そんな方に全力でオススメできる2作! しかも2作品とも続きものということで、
なが~くふたりの恋路を楽しめるという、一石二鳥どころか
一石三鳥な作品です!
May:
ぐぅの音もでない完璧なまとめをありがとうございます。
***
いかがでしたか? 筆者個人としては、
納得と驚きが半分ずつの大変面白い結果でした!
ピタリ賞はなかなかいないのでは? と思いましたが、どうでしょうか。この2作品をピンポイントで予想出来た方はかなり鋭い……
編集部に向いてるかもしれません。
受賞作をまだ読んでいない方は、これを機会にぜひ読んでみてはいかがでしょうか!
昨年電子コミックの世界で頂点に輝いたBL作品、読めば新しい世界が広がること間違いなしです!
電子コミック大賞BL部門の結果発表はコミックシーモア特設ページでも行われています!
受賞した楢島さち生、ん村先生のコメント&色紙も到着しているので、ぜひチェックしてみてくださいね~!
※楢島さち先生の「楢」の字は木へんに「ソ」に「酉」となります。
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担当BLソムリエ:May 受けは抵抗してなんぼやろがいをモットーに生きております。
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