BLニュース

小説戦国時代に 腐女子たちを新たな境地へ誘う!

――BLの武者たちよ、ここに集え
時は令和、無数のBLが乱立する腐女子戦国時代。
そんな戦国時代に数多の「萌え」が生まれました。しかし、萌えを欲しがる武者（腐女子）たちはBLといっても漫画に行きがち……。BL小説推進大使（自称）としてはもっと小説の良さを広めたい！と悔しいばかりです。
そんな中で、ちるちるユーザーの中でも普段趣味としてBLを書いている方は多くいるのではないでしょうか？

しかしそんな方々は必ず当たる壁、それは「読者が少ない」という悩み！
せっかく書いたのだからたくさんの人に読んでほしいですよね。
ほかにも
・ブクマと感想が欲しい
・ランキングに載ることを目標としている

などなどあります。

こんな願いを抱きながらも「もう何を書いていいかわからない!!」と悩んでしまっている方はたくさんいるはず……！
というわけで、BLソムリエ兼、BL小説推進大使（自称）が2019年、そして10年前の商業BL小説の状況を調べてみました。時代の移り変わりとともに変わるBL小説の姿がそこにあったのです。

「バズる小説にはこの萌えがあった！」
ぜひこの記事を参考にして創作に新たな「萌え」を＋αしてみてくださいね！

２０１９年　流行った「萌え」の要素とは――？

数年前からひそかに増え続け、2019年のちるちるのBL小説ランキングでも獣人モノは多くみられました。獣人といっても人間の見た目に耳や尻尾が生えているキャラクターから、より獣に近い見た目のキャラクターまで十人十色な獣人攻めor受けが誕生していましたね。そんな獣人BLの魅力は「本能に抗えない攻め＆受け」「異種どうしのイチャらぶ」ではないでしょうか……!? 人間にはない「抗えない本能」からのえっちや獣人×人間の体格差などに萌えた人も多いはず♥　特に動物好きな方は獣人愛が溢れるもふもふBLに癒される方も多いとか…？

そんな獣人モノですが、商業BLで素晴らしい作品を発見!

『獣人王のお手つきが身ごもりまして』作：稲月しん

 
♢あらすじ俺の唯一無二恋愛結婚、そして家族に憧れを抱く城の従僕・ロイ。だが舞踏会の夜、獣人の国の王・ゼクシリアに見初められて一夜を共にしたことから見た目はいいものの要領がすこぶる悪い城の従僕・ロイは、年齢による退職というタイムリミットを迎えようとしていた。遠ざかる憧れの恋愛結婚。だが舞踏会の夜、獣人の国の王・ゼクシリアに見初められ事態は一変する。お前が私の妃だ――凍るような青の瞳が甘く微笑む。姿絵を見て以来、心乱されていたその人。孕む心配のない自分だからこそ選ばれたお妃ごっこ、心ない相手に嫁ぐくらいならと、ロイは一夜の夢に身をゆだねるが…？

ネット小説ではジャンル問わず流行りましたね！「物語の中の悪役に転生」してしまった主人公（悪役）がその世界で生きていく様子は常に生死と隣り合わせ……！コミカルな展開のものから切ない展開のものまで多くありましたが、「悪役の主人公が新たな人生を切り開く」場面には多くの読者さんが心揺さぶられたのではないでしょうか？もちろん悪役転生をテーマに書いていらっしゃる方も思わず腐女子の創作魂が荒ぶってしまったはず……！

そんな悪役転生モノですが、商業BLで素晴らしい作品を発見!

『悪逆貴族の身辺整理』作：栢本みおり 

♢あらすじ
気が付くと愛読書である『叛逆のジーク』に登場する悪役公爵・ハインレイドに転生していた。血も涙もない"自分"の非道な行いを思い出し、物語の筋書き通りに死ぬことを決意するハインレイド。だが、密かに公爵を裏切る護衛騎士・クレイグに不審を抱かれてしまい――!?

 


家族愛溢れる日常BLを求めている腐女子は思ったより多いかもしれない!? BLに子育て要素が入ってくる原因は様々。受けが自分で産んだ子供だったり、攻めの親戚の子だった場合も…!? オメガバースが流行ったことで「子育てBL」もどんどん広まっていきました。キュートな子供を挟んで時に切なく、たまにえっちに繰り広げられる日々はとてもほっこりしますよね♥


そんな子育てモノですが、商業BLで素晴らしい作品を発見!

『秘密のオメガとアルファの貴公子——契りの一夜』作：小中大豆 

♢あらすじ
下町の喫茶店みずのの店長優吾は、三歳の息子・幸多をもつシングルファザー。
母親は出産と同時に亡くなったことになっているが、実は幸多を産んだのは優吾自身だ。
世間一般には認知されていない性の形、オメガである優吾は五年前のある晩、
抗いがたい欲情の波に攫われるまま画廊経営者のアメリカ人・Jと関係を持ち妊娠してしまった。
Jは大富豪の御曹司。優吾は彼の前から姿を消し極秘出産の道を選んだ。ところが、ある日…。

２００９年　流行った「萌え」の要素とは――？

さてさて……
2019年に流行った「萌え」たちですが、番外編で10年前の2009年にBL小説界隈で流行った「萌え」についても「2009のバズる小説にはこの萌えがあった！」と題して紹介しちゃいます♥　腐女子歴１×年の方はついつい「わっ懐かしい…」となってしまうハズ!

あ、アウトロ～～な世界の男たちが人気だったんです…！日々関わることのない職業ですが、その分夢も希望（!?）もありそんな男たちのロマンスがウケていました。ヤクザ攻めで警察官受けなども多く、どう考えても相思相愛になるまで壮絶な経緯を辿りそうです。今でもヤクザBL は大人気ですよね! 2009年に発行された「このＢＬがやばい！2009」では小説のTOP10 でもヤクザの男たちが出てくる小説が多く載っています。ぜひ見返してみてくださいね♥

そんなヤクザモノですが、商業BLで素晴らしい作品を発見!

『交渉人は黙らない』作：榎田尤利 

♢あらすじ
元検事で元弁護士、そのうえ美貌と才能まで持ち合わせた男、芽吹章は、暴力・脅迫・強制、このみっつが反吐が出るほど大嫌いだ。
弱き立場の人を救うため、国際紛争と嫁姑問題以外はなんでもござれの交渉人として、『芽吹ネゴオフィス』を経営している。
そんなある日、芽吹の前にひとりの男が現れた。
しかもヤクザになって！！兵頭寿悦―できることなら、二度と会いたくない男だった…。

2009年は「ノンケ」属性を持つキャラクターが出る話が人気でした。性的な指向が違う二人がその壁を乗り越えやっとの思いで両思いになる過程が萌えられていたのかもしれませんね!!　反対に、2019年のＢＬだと受けも攻めも同性を好きになってもそこまで悩まない印象です。時代の流れかもしれません……!?

そんなノンケモノですが、商業BLで素晴らしい作品を発見!

『スローリズム』作：杉原理生 

♢あらすじ
水森に毎週2回必ず電話をかけてくる矢萩は、高校のときからの付き合いで一番身近に感じられる友人。だが、高校生の頃、ゲイである事を告白した矢萩はすました顔をして「安心しろよ、おまえだけは絶対好きにならないから」と、言い放った。あれから十二年、その言葉どおり水森と矢萩はずっと友達でいるが……。単行本未収録作品＆書き下ろしで待望の文庫化！

実は10年前の人気なBLはほぼ「現代モノ」!  2019年はファンタジーが流行っていますが、2009年は逆にファンタジーの方が少ない印象。当時の現代で会社員が、大学生が、高校生が切ない恋に身を焦がす話が多いです♥現代モノで純愛を好んでいた光の腐女子の方が多かったのかもしれませんね!

そんな現代モノですが、商業BLで素晴らしい作品を発見!

『ふったらどしゃぶり When it rains, it pours』作：一穂ミチ 

♢あらすじ
同棲中の恋人とのセックスレスに悩む萩原一顕。
報われないと知りながら、一緒に暮らす幼馴染を想い続ける半井整。
ある日、一顕が送信したメールが手違いで整に届いたことから、互いの正体を知らぬまま、ふたりの奇妙な交流が始まった。
好きだから触れてほしい、抱き合いたい――互いに満たされない愛を抱えながら近づいていくふたりの距離。降り続く雨はやがて大きな流れとなってふたりを飲み込んでいく――。


以上、「2019のバズる小説にはこの萌えがあった！」＆番外編でした!

2009年は「シリアスな現代もの」、2019年は「甘めのファンタジー」が流行っています。しかし、こんなにも流行りが違うのはなぜでしょうか……？なにか法則がないかと10年前のニュースなどを振り返ってみました。

10年前はリーマンショック直後で社会全体が暗い話題が多く、元気がない時期でした。しかし2019年は景気も良く来年にはオリンピックも控えている明るい話題が多い年！これらのことから不況の時にシリアスなBL、景気が良いときには明るいBLが流行るのかもしれません……!



小説は現実にないものを求めがちのような気もしますが、意外と社会状況とBLの流行りはリンクしているのかもしれませんね!

いかがでしたでしょうか？もし新たな萌えの境地を開拓した方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひ新たな境地で楽しいBLライフを送ってくださいね♥