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甘くてスパイシーなチャイBL♥うまくはいかない王道作品特集！

2019/09/14 11:35

王道も好きだけど、たまにはパンチのある味も欲しい！

ありがちだけどみんな大好きな展開――いわゆる王道。今までの長いボーイズラブの歴史の中で形成されてきた王道展開は、時代・世代を問わず多くの人に愛されます。しかし、そんな「王道」と「ありきたり」は表裏一体。いつ読んでも面白い王道作品の中でも、たまにはスパイスがピリリと効いた作品を堪能したい！そんなあなたにオススメの王道だけどちょっと違う！そんな作品をスパイスの効いたミルクティー、「チャイBL」としてオススメします♥ 甘くてスパイシーな作品、是非ご堪能あれ！

「王道は大好き!!でもただの王道じゃ物足りないの…」
王道作品って安心して読めるのに面白い!! というメリットがありますよね。でも、今までの歴戦でそんなもん読みつくしたぜ！ちょっとスパイシーな王道が欲しい…という方！
「救済ストーリーで心からの幸せを感じたい…(泣)」
トラウマやコンプレックス、心の中に巣くう黒い感情が浄化されるような物語、あなたはお好きですか？思わず読後に「よかったね…(泣)」と言ってしまうような作品を欲してる方！
「エロシーンだって欠かせない！読み応えのあるエロはどこだー!!」
ストーリーと同じくらい大事なのがエロシーン。ガッツリなエロレベルで心もカラダも繋がってこその満足感が欲しい～！という方！

特にこんな人にオススメですので、一つでも当てはまる方にはぜひ読んで頂きたいラインナップです♥

身体から始まる関係×「匂い」の記憶

『薫-くゆる-』作：ミギノヤギ

【あらすじ】
過去のトラウマから、男の匂いがダメになってしまった七々瀬はセックス中でさえマスクを外すことが出来ずセフレに飽きられ逃げられる日々。消化不良の性欲を持て余した先で適当にひっかけたのは、元彼によく似た香りを纏った男。名前も知らないその男との行為中、自身の"内"に踏み込まれ思わず拒絶し逃げ出すも、数日後良い香に誘われ入ったお香屋にいたのは店のオーナーである先日の男・桂で――…!? いくら突き放し拒絶しても懲りず傍にあるそのぬくもりに、過去に閉じたままの心が絆され融けていく――。

身体から始まる関係という王道展開に「香り」というスパイスが加わったこちらの作品。しかも過去の男の匂いがセックスにまで支障をきたしている…そんなトラウマをぎゅっと包み込むような展開にキュンキュンすること間違いなし。ただ心を近づけていくのではなく、心を溶かしていくストーリーは読み応え抜群です。始まりもセックス、克服もセックス、そして通じ合うのもセックスな作品なので、もちろんエロシーンの濃度は太鼓判！しかも香り立つように儚く美しいイラストに目を奪われること間違いなし。

すれ違い幼馴染×女性下着

『優しいパンツの脱がせ方』作：まさき茉生

【あらすじ】
学年トップの優等生・谷内野悠真は幼馴染の志田綾平に恋をしている。
かつては甘え甘やかされる兄弟のような関係だったが、綾平に初彼女ができて以来、
想いを拗らせた悠真は女性用のパンツを穿いてオナニーをするようになり、
重すぎる恋心を隠すため距離を置くようになった。
高校生になった二人は八方美人なチャラ男と真面目な学級委員長という接点のないただのクラスメイトになるのだが――

子どものときはお互いに大好きで大切な存在。でも年を重ねるごとに距離も離れていき…そんな王道幼馴染設定に、なんと「女性下着」!? そうなんです。なんと普段はクールな優等生の悠真は、大切な幼馴染に彼女が出来た！→彼女とセックスするらしい→あいつ、どうやって女の子の下着脱がせるのかな…という拗らせ発想で女性下着を履いてオナニーをするように。想いを募らせるほどに増えていくパンツの数、とてもかわいいです。思春期特有の好きの速度がたまらない…!! エロシーンに関しては、1コマずつじっくりと愛撫していくような表現にゾクゾクしちゃうこと間違いなし。絶妙に膨らんだパンツの芸術性には感動しました。本当に。

嫌悪し合うαとΩ×Ω上司

『狂い鳴くのは僕の番』作：楔ケリ

【あらすじ】
一流企業に転職し、新天地へ希望を馳せるサラリーマンの高羽。だが入社早々、直属の上司である烏丸の秘密“人を惑わし、劣情を煽る特異体質"を知ることに。烏丸は自らの体を武器に、大企業のキャリアの地位におさまっていたのだった…。今宵も股を開き、サカる男たちを受け入れる姿に嫌悪感を覚える高羽だったがからかうように、烏丸の標的は高羽へ――?

学校、職場など、オメガバースの世界では性差別として虐げられる事の多い立場であるΩ。αとΩは対極の立場のものとして嫌悪し合いますが、本能には抗えなくて…という展開はまさしく王道ですよね。しかし本作ではΩが性を武器にして地位を獲得した成り上がりのキャリア！終始飄々としたΩがαを翻弄し、αも負けじと自分の性に抗って…。しかも、お互いの性を嫌悪している理由もしっかり描かれています。そんな王道なのに王道じゃないストーリーに、読み進める手が止まりません。Ωを武器にしていることもあり、モブ輪姦シーンでのちょっと苦しいシーンから、心が追い付いたラブラブセックスまで!!武器だったセックスがだんだんと愛にかわっていく様子はまさしく感動。読後感のハピエン感が本当に堪らない1冊です。