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男とか女じゃなくて、ただお前と一緒にいたい。衝撃作『ボーイミーツマリア』を推す。

2018/12/15 13:40

胸に傷を負った少年たちの、性の狭間で揺れ動く繊細な心を鮮やかに描いた問題作。


男だとか、女だとか。そういうつまらないことに縛られながら、私たちは今日も生きている。つまらない、と言いつつも、マイノリティーに対する目線はいつだって冷ややかだと、どこかで気づいている。はれものみたいに扱われてきた人間にとって、真っ直ぐな言葉というのは、ときに鋭利な刃物よりも深く突き刺さる。愛されたい、愛したい、本当の自分を受け入れてほしい。そんな思いを抱え、葛藤する少年たちの成長の物語。

 

ボーイミーツマリア』作:PEYO

 


「この作品がBLアワードにノミネートされなきゃ、死ぬ。アンケート」に寄せられた作品の中から今回ご紹介するのが、PEYO先生の『ボーイミーツマリア』。早速頂いたコメントを見てみましょう!

始まりは高校入学してアッパー系の主人公が学内一の美女(?)に一目惚れするお話で、最初は相反するのですが話が展開していくうちに2人の仲が深まります。2人が過去にやトラウマなど心の中に抱えているものから解放され、成長してていくストーリー重視なお話です。男と男としてではなく、「人と人」として恋に落ちていく瞬間を、目を離さずじっくり味わって欲しいです。最後にはBL萌えもしっかりとあるのでぜひ!    


「人と人」という表現、まさにその通りだと思います。最初はマリアの表面的な美しさから女性だと思い込みアタックする大河ですが、2人がぶつかり合うことで過去のトラウマに向かい合い、お互いを尊重することで痛みを克服し成長してゆきます。また、高い画力と繊細な心理描写もみどころです。

◇あらすじ

幼い頃からヒーローに憧れる大河は、高校に入学し運命の女の子と出会う。その相手は、演劇部のマドンナ・通称「マリア」。講演で一際目立つマリアに一目惚れした大河は、出会ったその日に自分のヒロインになってくれと告白するも、あえなく玉砕。評判の美女は実は男だった―。


ポイント①
「過去」という呪い


主人公の大河も、マリアこと有馬も、2人とも過去にトラウマを抱えています。更に、そのトラウマのせいで、有馬は人と上手く接せずにいます。一見、何の悩みもなさそうで能天気な大河にもまた、ずっと目を逸らし続けていた過去の記憶がありました。有馬が抱える過去のトラウマシーンは読んでいて辛くなるくらいのものなのですが、有馬の考え方や、何故女装をしているかなど、回想シーンでとても腑に落ちました。大河の過去のシーンは、どこの家庭でも起こり得る感じの痛いリアルさがあり、見ていても楽しくならない痛い「あるある」です。大河と有馬の過去も意外な所でリンクしてきて、ストーリーの作り込みに感服。
程度は違えど、誰にでも過去の忘れられない痛みはあります。そんな痛みも、だれかと分かち合ったり、愛しい人の成長を見て自分も前に進もうと思えるのかもしれませんね。

 

ポイント②
光に満ちたラスト


辛くなったり、考えさせられる場面も多いのですが、登場人物に優しさがあり、全体的には幸福感に満ちています。2人の出会いがお互いの救済になるって、運命でしかないと思うんです。たまたま運命の相手が男で、同性同士だっただけで。でもその性別という壁は思ったより高い、というのがリアルです。一昔前よりは寛容な社会になったものの、まだ同性同士というと簡単に受け入れられることは少ないですよね。ボーイズラブ作品の多くは、その辺をすっ飛ばして描かれるものも多い中、丁寧に葛藤と幸福を描写したボーイミーツマリア、有難う・・・。悩んで成長する少年たち・・・ずっとこういうのを待ってた!
ネタバレになるので詳しくは言えませんが、巻末の幸福感、充実感が最高。それまでの過程が紆余曲折ありすぎて、何気ない描写にも尊さが溢れます。

こんな作品のファンにおすすめ! テイストの似ている作品をピックアップ

 

では、本作は具体的にどんな作品が好きな方におすすめなのでしょうか。ユーザーの皆様からいただいたコメントを参考に、テイストの似ている作品をピックアップしてみました! 以下の作品が好き、という方は要チェックです!

 

山田と少年』 作:三田織

 


クリスマスの夜、仕事帰りの山田(26)は、泣きながら酔っ払っている男子高校生・千尋を拾う。彼は、同性に惹かれてしまうことを悩む少年だった――…。ノンケの社会人と、ゲイの高校生。偶然出会った二人が性別を超え少しずつ心の距離を縮めていく三田織、待望の長編作。

不器用なふたりがゆっくり恋をしてゆく様子に胸が締め付けられます。ノンケ社会人×ゲイの高校生の、プラトニックで少しじれったいくらいマイペースで進むBLが好きな方にオススメです。

 

スメルズライクグリーンスピリット』 作:永井三郎

 


ド田舎に住む学生、三島はクラスメイトの男子から“ホモっぽい”とイジメを受けていた。実際に男性が好きな三島は抵抗するすべもなく、隠れて女装するだけが心の拠り所となっていた。ある日、三島は屋上で自分が以前失くしてしまった口紅を持ったイジメグループのリーダー・桐野を目撃してしまう。かれはこっそりと三島の使った口紅を自らの唇に塗ろうとしていたのだった……。

自分とは何か、普通とは、世間とは・・・そんなことを考えさせられる作品。トラウマや性の悩みなどを抱えた高校生を生々しく鮮烈に描いたシリーズです。

 

この記事の担当BLソムリエ:清水又三郎
闇よりの黄昏の腐女子。バッドエンド、メリバが好き。普段暗めの作品を描かれている方がたまに描く、ハッピーな作品が大好きです。

 


BLアワード2019の投票は来年の1月下旬から。例年は、年末までに得点が200ポイント以上の作品の中からノミネートされるていることが多いです。
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