断れるわけがない…。だって迫ってくる受けがエッチなんだもの!一言に受けと言っても今や様々なタイプの受けが存在します。
攻めに迫られて身も心も♥ なんて受けも可愛くてステキですが、ミステリアスな雰囲気に包まれた受けが主導権を握ってしまう、そんなお話も味わい深いですよね!
欲求不満? それとも秘めた想いが暴走しちゃって…?
一度火がついたら止まれないのは受けとて同じ!
というわけで今回は、誘い・襲い受けのオススメ漫画を4作品ご紹介させて頂きます! ★5つが最高の誘い・襲い受け度つき!
色気や想いやら、色んなものが溢れてしまった受けと、それを目の当たりにした攻めの運命やいかに…!
元警官で部下×淫乱ヤクザ
誘い・襲い受け度:★★★★★
『囀る鳥は羽ばたかない(1)』ヨネダコウ
あらすじドMで変態、淫乱の矢代は、真誠会若頭であり、真誠興業の社長だ。金儲けが上手で、本音を決して見せない矢代のもとに、百目鬼力が付き人兼用心棒としてやってくる。部下には手を出さないと決めていた矢代だが、どうしてか百目鬼には惹かれるものがあった。矢代に誘われる百目鬼だが、ある理由によりその誘いに応えることができない。自己矛盾を抱えて生きる矢代と、愚直なまでに矢代に従う百目鬼。傷を抱えて生きるふたりの物語が始まる──!
誘・襲ポイント飄々とした雰囲気の矢代ですが、その頭の中はセックスのことばかり(笑)
同業のヤクザだろうが警官だろうが構わずに誘いまくるド淫乱です。
そんな矢代がなぜか一目置いている百目鬼は、矢代とは真逆のTHE カタブツ男。
従順にも程があると言いたくなるほど真っ直ぐに矢代に従う姿は、ある意味健気かもしれません。
矢代に「シャクらせろよ」と言われても表情ひとつ変えることのなかった百目鬼が、いつからか少しずつ矢代に特別な感情を抱いていく様子は客観的に見ればもどかしいのかもしれませんが、そのもどかしさがヨネダコウ先生の作品らしいリアリティを生み出しています。
性描写こそあまり多くはありませんが、その分要所要所に矢代の色気や淫乱ぶりが凝縮されていて、読むたびにため息が出る作品です。
ヤクザ物は手を出しにくいという方もご安心を……! シリアスな中にもクスッと笑えるシーンが散りばめられています。
福山雅治さんも大絶賛の『囀る鳥は羽ばたかない』、この機会にいかがでしょうか。
中学からの想い人×一途な遊び人
誘い・襲い受け度:★★★☆☆
『終わらない不幸についての話』緒川千世
あらすじ彼の好みは、小さくて可愛らしい女の子。彼より長身で男の自分は、何もかもが理想にはほど遠い──絶望的な恋だった。中学の頃に密かに好きだった清竹と、予期せず合コンで再会した烏童。昔と変わらず清竹はまっすぐで、すっかり遊び人になった自分はやっぱり彼に相応しくない。けれど燻る想いに突き動かされ、烏童は清竹と強引に身体を重ね……。苦い片恋の行く先は──。
誘・襲ポイント女の子にモテモテのイケメン男子が実は中学の頃から同級生男子に片想い…。
自分がもし可愛らしい女の子だったら…と胸を痛める烏童。
性別という高い壁の前でもがき苦しむ様子は、これぞBLの醍醐味と言っても過言ではありません。
久々の再会によって再び燃え上がる恋心は、酔い潰れた清竹を襲うという行動に走らせてしまうのですが、烏童の切なげな表情が胸を揺さぶります。
そして、烏童が発した「自分では終わらせられなかったこの恋をお前が終わらせてくれ」という言葉の重み…!
なんて一途なんでしょう…! 遊び人の彼が言うからこそ、心に響くものがあります…!
一方、攻めの清竹もノンケながら烏童の想いを受け止められるイイ男。
ストーリーは烏童の心理描写に比重を置いているので、清竹の気持ちの変化などは見えにくい部分もありますが、烏童の健気とも言える恋心にほだされてしまうくらいにはどっしりとしたハートを持っているのでしょう…!
「終わらない不幸」から、やがて始まる「これからの幸せ」
切なさを超えた先にあるハッピーエンドを皆さんも是非体感してみてください!
付き人×ゲイ向けデリヘルの人気男娼
誘い・襲い受け度:★★☆☆☆
『MODS』ナツメカズキ
あらすじ妹の借金を返済するため、ゲイ向けデリヘル「Rain」の人気男娼・シロの付き人として働くことになった信虎。信虎の顔と体が好みだと言い、セクハラを繰り出してくるシロに対して一線を引いて仕事をする日々だったが、ある夜、客からの暴行で傷ついたシロの姿とふいの言葉が忘れられなくなってしまい……。欠けて凍えた心の奥底には、愛への狂おしい呻きがあった。
誘・襲ポイント大変失礼ながら、最初手にしたときは何となく「ああ、めっちゃビッチな受けがアレコレして攻めを落とすんだろうな」と思っていた記者ですが、予想以上に、予想以上に重厚なストーリーに終始胸を詰まらせていたことをご報告致します(笑)
ゲイ専門の男娼だけあって確かにシロは客からのどんな要望も聞き入れますし、攻めの信虎にまで「セックスしないか?」と持ち掛けるくらいなのですが、その言動の裏には辛すぎる過去が隠されていたのです…。
自分の身体を大事にしないシロにとって信虎が救世主のような存在になっていくのですが、その過程にとにかく心臓をギュッと掴まれっぱなしでした。
ビッチ受け作品は数多くあれど、いい意味でここまで重い作品はなかなかないのではないでしょうか?
また、ナツメカズキ先生作品のキャラクターは皆とてもカッコイイのですが、そんなカッコイイ彼らが苦悩を抱えていたり、いやらしく乱れていたりするのが腐女子心をくすぐります。
ライトな作品よりも、攻めと受けが苦しんだ末に結ばれるような作品が読みたい方にオススメです!
リア充大学生×大学職員
誘い・襲い受け度:★★★★☆
『蛇喰い鳥』芽玖いろは
あらすじ夜の街で偶然、男同士のSEXに遭遇した二条。翌日の大学で抱かれていた方の男を見かけ、彼・千鳥が大学職員だと知る。昼間に大学で見る彼と、夜の街で男に抱かれて喘いでいた彼。二条は、その二面性が気になり始める。バイト先に訪れた千鳥と話すと、妙に色気を感じるし、笑顔が可愛いと思った。もっともっと色んな顔が見たくて、たまらなくなって……。
誘・襲ポイント表紙から分かるように、まさに「キレイなお兄さんは好きですか?」状態のコチラの作品…スゴイです。
たまたまゲイセックスの現場に遭遇した上、抱かれていた男は自分の通う大学の職員…。
どこかミステリアスな雰囲気を持つクールメガネ・千鳥に惹かれていく二条の、ノンケの年下らしい必死さにキュンとしたり、そこにいるだけで色気ダダ漏れの千鳥が読んで字のごとく二条を食べてしまうセックス描写に大興奮したり…。
と、ここまでは割と見かける展開かもしれませんが、そこで終わらないのがこの作品の魅力です!
ネタバレになるので詳しくは書けないのですが、本当にあったBL怖い話と言えるような結末が待ち構えています。
千鳥の溢れ出る色気にクラクラしている読者も最後は「エーッ!?」と驚くはず!
それにしてもこんなエッチすぎるお兄さんが大学にいるなんて羨ましい…と思わずハンカチを噛んでしまいました(笑)
因みに作者の芽玖いろは先生にとっては初コミックスとなった本作品。
うっとりするような美しい作画にも注目です!
キレイでエッチなお兄さんに翻弄されるノンケ攻めをお求めの方は是非お手に取ってみてください!
いかがでしたか?
誘い・襲い受け作品は一見すると受けに注目しがちですが、そんな受けに心かき乱されたり、逆に煽られて雄っぷりを炸裂させてしまう攻めにも目を向けてみると面白いかと思います。
今回ご紹介した作品はどれも雰囲気の異なるものになっているので、是非読み比べてみてください。
記者:白米