第8回までのBLアワード総合1位を振り返り、似た傾向の作品をピックアップ!毎年この時期は、BLアワードなどランキング系の発表も一段落。話題作を買って読んでみたという方も多いのでは?
そして「とりあえず商業BLに足を突っ込んでみたものの、次は何を読めばいいのかわからない…」という方も少なくないのではないでしょうか。
今回は、これまでのBLアワードを振り返り、
総合1位の作品・作家さんに似たタイプの作品を独断と偏見でピックアップしてオススメしていきます♥
ドラマ力
×ずっしり■第1回BLアワード(2009年)水城せとな『俎上の鯉は二度跳ねる』
<あらすじ>
妻と離婚した恭一。だが今ヶ瀬との男同士の微妙な関係は、今も続いていた。今ヶ瀬に抱かれることに慣らされいてゆく日々。
ところが、恭一に思いを寄せる会社の部下・たまきの存在が二人の関係を大きく揺るがし始め…!?
ケータイ少女誌「モバフラ」で配信された水城せとな大人気シリーズ完結編!!
▲この漫画が好きな方は…・羅川真里茂『ニューヨークニューヨーク』
・国枝彩香『スピンアウト(上)』
濃厚かつリアルな人間関係が描かれています。BLという枠に囚われないドラマ力を求める方にオススメしたいです!
シリアス×あまあま
■第2回BLアワード(2010年)志水ゆき『是(9)』<あらすじ>
ついに、阿沙利が"白紙"になる日が来た。紙様の中で、一番旧い紙様だった阿沙利。いつかは「あかんようになる」。その日のために、彰伊は覚悟と準備を重ねてきた。その日のために、彰伊は覚悟と準備を重ねてきた。そう、初めて阿沙利が自分に振り向いたあの日からーー。阿沙利と彰伊の約束と想いは、奇跡を起こさせるのかーー。「約束」のその後の描き下ろしも加えた彰伊×阿沙利篇!!
▲この漫画が好きな方は…・山田ユギ『誰にも愛されない 完全版 (上) 飯島×日下編』・やまねあやの『ファインダーの標的【新装版】』
シリアスとコミカルの絶妙すぎるバランスが魅力。色気溢れるキャラクターたちにハマること間違いなし!
アホエロ×切なさ
■第3回BLアワード(2011年)腰乃『鮫島くんと笹原くん』<あらすじ>
大学の同級生でバイト先も一緒の友人・鮫島くんに告白され、足の指まで舐められた笹原くん。
スルーを決め込めばちゃんと自覚しろなんて強気で攻められ、受け入れようとすればヘタレで逃げ出す鮫島くんに、もう笹原くんはイライラドキドキムラムラ……!?
▲この漫画が好きな方は…・SHOOWA『イベリコ豚と恋と椿。』・重い実『アホエロ』ギャグと萌えの絶妙なバランス! シュールなのにどこか切なさがある、そんな不思議な世界観が共通しているのではないでしょうか。
葛藤×シリアス
■第4回BLアワード(2012年)日高ショーコ『憂鬱な朝(4)』<あらすじ>
桂木(かつらぎ)は先々代の庶子だった…!!
事実の発覚を機に、暁人(あきひと)を外から支えようと、久世(くぜ)家を出て石崎(いしざき)家に入った桂木。
ところがある日、暁人の不穏な噂を聞きつけ、急遽別宅を訪ねてしまう。「もう会ってくれないと思っていた」
はかなく笑う暁人は、爵位を桂木に譲るため縁談を破棄、森山(もりやま)侯を脅迫した、と衝撃の告白をして──!?
▲この漫画が好きな方は…・木下けい子『17 生徒』・麻生ミツ晃『only you, only』葛藤、切なさ、苦悩を描いた作品。繊細な心理描写や美麗な絵など、通ずるものがあります。線の細さも特徴的です。
クール×切なさ
■第5回BLアワード(2014年)ヨネダコウ『囀る鳥は羽ばたかない(1)』<あらすじ>
ドMで変態、淫乱の矢代は、真誠会若頭であり、真誠興業の社長だ。
金儲けが上手で、本音を決して見せない矢代のもとに、百目鬼力が付き人兼用心棒としてやってくる。
部下には手を出さないと決めていた矢代だが、どうしてか百目鬼には惹かれるものがあった。
矢代に誘われる百目鬼だが、ある理由によりその誘いに応えることができない。
自己矛盾を抱えて生きる矢代と、愚直なまでに矢代に従う百目鬼。
傷を抱えて生きるふたりの物語が始まる──!
▲この漫画が好きな方は…・ウノハナ『声はして涙は見えぬ濡れ烏』・ナツメカズキ『MODS』クールで切ない作品が印象的です。キャラクターの心情が丁寧に描かれている部分が魅力。
繊細×ほのぼの
■第6回BLアワード(2015年)宝井理人『テンカウント』<あらすじ>
「黒瀬くんといると、少しだけ普通の人になったみたいに錯覚する」
潔癖性の社長秘書・城谷は偶然出会ったカウンセラーの黒瀬から、潔癖性を克服するための個人的なカウンセリングを受けることになる。
10項目を1つずつクリアする療法を進めるうち、次第に黒瀬に惹かれていく城谷だが…?
無愛想なカウンセラーと潔癖性の社長秘書、センシティヴな恋のセラピー。
▲この漫画が好きな方は…・キヅナツキ『ギヴン』・さちも『かしこまりました、デスティニー』
確立された、魅力あふれるキャラクターが登場する傾向! 繊細で爽やかな作風を求める方に。
※第七回は第5回にも受賞されたヨネダコウ先生の作品なので割愛ディープ×ダーク
■第8回BLアワード(2017年)はらだ『カラーレシピ』<あらすじ>
店に新しくスタイリストとして福介が入社してきてから、笑吉の周りでは不可解なことが続くようになる…。これはただの偶然、いや…。あいつは、白馬の王子様のふりして、本当は…。
▲この漫画が好きな方は…・のばらあいこ『寄越す犬、めくる夜』・森世『みっともない恋』人間のディープな部分が描かれており、ダークさを求める方にオススメです。人間の裏の部分が密に描かれています。
ここまで、雰囲気や作品の傾向に分けてオススメ作品をご紹介してきました。
「これは違う!」「なんとなくわかる」など様々な意見があるかとは思いますが、何かのきっかけとなれれば幸いです♪
出会いの春ということで、これを機にBL初心者の方も新たなBLにチャレンジしてみてはいかがでしょうか!?
記者:馬子