新たなBLの夜明けに括目せよ！BLアワード直前注目新人大特集第3回
2016年の新人さんにフィーチャーしたBLアワード直前企画の第3弾をお届けします！今回も記者のレビューを交えながら、それぞれの作品の魅力をご紹介します。
第3回となる今回は、テンポの良いギャグで元気になれるコメディBL！最近は重い実先生の『アホエロ』が大ヒットしたのが記憶に新しいですね。『アホエロ』以外にも萌えだけでなく笑いもしっかり、そんな濃～いアホエロ系作品をご紹介します。
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茶渡ロメ男『純愛カリカチュア』
マンガ家志望の螢田 七歩は、出版社数社に持ち込みに行くも惨敗。
そこで成年向けのエロ漫画の編集部を紹介され行ってみると、いい人そうな編集に当たって喜んでいたのもつかの間、気づいたらフ●ラされ乗っかられ、あれよあれよという間に喰われてしまい! ! ?
〝コレ〟さえなければ完璧、病気レベルな真性ド変態の編集者・栢山に風変わりな洗礼を受け螢田青年の前途多難なマンガ家への道、(と恋??)が始まる―――! ?
「つーかむしろこの状況がエロ漫画じゃねーか! ! 」
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笑い、エロ、シリアスがバランスよく詰まった読み応えたっぷりの一冊。ストーリーの纏まり具合も素晴らしいのですが、とにかく編集者・栢山さんが艶めかしくてたまらない！「これは螢田くんが好きになっても仕方ないな…」と謎の納得をしてしまうほど、エロくてかわいい栢山さんの魅力に記者もすっかり骨抜きにされてしまいました。
「罵って♡」とトロ顔で迫る栢山さんと、青ざめた顔でそれを「気持ち悪い！」と一蹴する螢田くんのやり取りに何度もくすっとさせられます。襲い受け、大人の玩具などエロシーンも大充実で、ギャグだけでなく萌えもたっぷり楽しめます。
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それならミヤ『だって騙されるほうが悪い』
刺激的なsexがしたい! ということでお人好しなバカ×ビッチなバカがLet'sなりきりプレイ。
Hが大好きな樋口(ひぐち)は彼氏である福澤(ふくざわ)とのセックスに物足りなさを覚えていた。そしてついに"自分レイプ計画"を打ち立てる!
プレイとはいえ大好きな樋口に乱暴は出来ないといってなかなかのってこない福澤。それをなんとか説き伏せてスタートした不労者ブサモブストーカー×近所の美人妻ごっこ。縛られ、言葉責めをされ、無理矢理イかされた樋口は大満足のはずがーー今度は福澤のイヤラシい手がとまらない…!!?
表題他、体毛に憧れ全身ふわふわの毛を手に入れる男の話など抱腹絶倒の短編も収録。他と一線を画すギャグセンスでBL界に旋風を巻き起こす(予定)、それならミヤのデビューコミックスを見逃すな!
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「こんなにゲラゲラ笑ったBLは初めてかもしれない」と思う程レベルの高いギャグが次から次へと畳み掛けてきて、本当に読んでいる間ずっとにやにやしっぱなしでした。キャラの台詞のセンスが卓越しており、やっていることは限りなく馬鹿らしいのに妙に神妙な顔で話すキャラ達の様子が本当にツボにハマります。
本作の受け、・樋口は表紙のイラストのようなかわいげのあるビッチではなく、本当にびっくりするほど性格が歪んでいるのですが、その強烈なキャラ設定がまた面白くてたまらないのです。表紙を捲ると、表紙と同じ構図の扉絵が登場するのですが、その樋口の表情がまた…(笑)
ギャグ、エロともにとにかく実際に読んでみて欲しい1冊。表紙のイメージで読み始めると良い意味で確実に裏切られます！
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加藤スス『ろくでもグッドナイト』
植草マキオはかつては男女問わずもてはやされたプレイボーイだったが、その日暮らしを続けて今や38歳。昔のパトロンから貰ったバーを経営しつつ、昼は競馬で散財、夜は客のオネーチャンと呑んだくれるダラけた生活を送っている。ある日バーを訪れたイケメンエリート・曽根田ジュンから誘惑されたマキオはー？
初恋をこじらせたチェリーボーイ×ヤリチンクズ中年の恋の行方や如何に!?ほか3編を同時収録した加藤スス、デビューコミックス。
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かつては街中をブイブイ言わせていた伝説のプレイボーイが、時の流れによってしなびたオジサンとなってしまった…という設定が面白いです。そして、バリバリ現役だった当時に居候していた家の子どもが成長して襲いに来るという再会モノ(？)要素もあり、くすっとできるシーンとBLの萌えがうまく融合しています。超ハイスペックに育ったのに幼い頃に触れ合ったマキオのことが忘れられない…というある意味とても不憫なジュンがかわいそうでかわいい。
同時収録は、「対立する高校の番長同士が実は…？」という鉄板なストーリーに加えバイオレンスラブの要素もあるヤンキーモノ。こちらも読んでいて楽しく、思いっきりアホBL！という感じのハイテンションギャグがお好きな方にオススメです！
以上、笑って萌えて元気が出るコメディ系BL3作品、アホエロ系を紹介しました。BLアワード新人部門をぜひユーザーの皆さんで盛り上げてください！
記者：星野
