夢枕漠原作『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』映画化ベストセラー作家・夢枕漠先生のヒット作『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』が
『空海-KU-KAI-』として映画化します。
総製作費150億円という、ハリウッドをしのぐスケールの日中共同製作で、監督は巨匠チェン・カイコーさん。主人公である若き日の空海を染谷将太さん、空海の相棒となる唐代の詩人・白楽天役を、中国で好感度No.1俳優に選ばれたホアン・シュアンさんが務めるということです。
あらすじ遣唐使としてやってきた若き日の空海は、詩人の白楽天と交流を深めていくが、唐の都では権力者が次々と死んでいく事件に見舞われていた。空海は白楽天と一連の事件を探るが、やがて歴史が生み出した巨大な謎と対峙することになる。
監督は『この映画が求めているのは『美』である。僧侶と詩人。
ひとりは智慧を持ち理性的で聡明、もうひとりは感性と才気に富み、熱血的である。ふとしたきっかけで出会ったふたりは、
何のために相棒となり、ともに過ごすのか。それは、この世の中の『美』が徹底的に破壊されないように守るためである』とコメント。
こらは、かなり期待できる作品ではないでしょうか。
改めて、空海といえば、誰しも一度は耳にしたことのある偉人ですよね。
弘法大師・空海は平安時代初期の僧侶で、真言宗の開祖であり、真言密教の大成者です。
雑にかみ砕いて言うならば、もうスピードで教えを習得し、遣唐使留学僧として長安に入り密教を伝授されて20年間だった留学の予定を2年間で切り上げて帰国した、
スーパーエリートなお坊様。
そんな空海、伝説やことわざ、噂も沢山あり
『弘法も筆の誤り』、『弘法筆を選ばず』、『流水に「龍」の字を書いたらそのまま本物の龍になった』、『手と足と口を使って同時に五種類の字を書いた』
などなど。
そんな中、うっすらと、言われ続けているのが
『空海ゲイ説』。
き、聞いたことがある気がします!その話!!
という事で、なぜ、そう思われているのか調べてみました。
●鎌倉・江戸の学者の方々からは、男色の開祖とされていた江戸の儒学者で本草学者だった貝原益軒は、「男色の戯れは弘法以来のことなり」、つまり、弘法大師・空海が
ゲイの元祖だと言っています。
史実的には、ゲイに関する記録は『万葉集』にも見られるため眉唾ではありますが、
文化として流行を見せはじめたのは彼の影響もあると考えられていたようです。
また、空海が仏教を学ぶため中国に留学していた時代は、
中国でもっともゲイが多かったと言われる時代で、街には男娼までいたそう。
留学僧の多くが同性愛の経験をして帰国したことは事実としてあり、より信憑性がでたのでしょう。
●空海と最澄の対立と三角関係比叡山延暦寺を建てて天台宗の開祖でもある
最澄と長年交流のあった空海ですが、最終的には袂を分かちます。その理由はいくつかあったようですが、その一つに
最澄の愛弟子・泰範を高雄山寺の空海のもとで学ばせていたのが、
泰範は空海に師事したまま帰らなかったことが上がられます。
最澄の再三再四にわたる帰山勧告にも応ぜず
…本当に再三手紙を送り、「老僧を棄つることなかれ」(
老僧である自分を見捨てないで欲しい)とまで書き、茶10斤まで贈って戻るよう懇願するも、
泰範は拒否したといわれています。
…泣けます…。また、
最澄に送った泰範の手紙は空海の代筆であり、最後の手紙には「自分は人を教化するだけの資格はない。伝教布教は師に譲りますので、真言に専念する
自分を責めないで欲しい」と書かれていたといいます。
…泣けます…。これは、もう、無理だわ。
そして
、もう、三角関係にしか思えないわ!ちなみに漫画家・おかざき真里先生は、空海と最澄で
『阿吽(あうん)』という漫画を描かれています。
野性味あふれる空海と柔らかく潔癖な最澄。
…これもいい!!!そんなこんな諸々思うと映画『空海-KU-KAI-』の
空海と相棒の詩人・白楽天の関係だって、余計に美味しく見えてきますよね!
鋭意制作中の映画『空海-KU-KAI-』。
完成は2017年を予定。日本では、東宝とKADOKAWAの初の共同配給作品として18年の公開を予定。楽しみですね!
コメント1
匿名1番さん(1/1)
イメージとしてはもっとがっしりした青年僧なんだけどなあ。
でも気になります。予告編を早く観てみたい!