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日本の伝統「能」にもボーイズラブ的世界があった!

2016/07/11 11:06

イベント『能とBL ―「男×男」の友情と愛情―』8/15開催!

東京銀座の「ヴァニラ画廊」と、ブックカフェバー「銀座BAR十誡」の共同イベント「聖ヴァニラ学園」で8月15日、『能とBL ―「男×男」の友情と愛情―』が開催されます。

日本の伝統芸能である「能」にも、ボーイズラブ的な演目が!? 演能団体「銕仙会」が9月28日に東京南青山「銕仙会能楽研修所」で上演する能『松虫』は、男性同士の濃密な人間関係を描く特異な作品なのだとか。

今回のイベント『能とBL ―「男×男」の友情と愛情―』では、同演目でシテ(主人公)を務める能楽師の谷本健吾さんと、月刊誌『能楽タイムズ』編集部の山岸宏子さんが『松虫』を解説。また、お二人に歴史学者の氏家幹人さんを交え、能と武家社会に潜むホモセクシャルな構造の考証が行われるそうです。

700年に亘って受け継がれる真実の愛の全貌とは……!? イベント会場は「銀座BAR十誡」。完全予約制で定員35名です! 興味を抱いたみなさんは、ぜひチェックを!

能『松虫』内容紹介
摂津国、安倍野あたりに住む男が市で酒を売っていると、いつも若い男たちが酒宴にやって来るという。果たして今日も現れた男たちは盃を酌み交わすが、一人の男が松虫の声を聞いて昔の友を偲ぶ。

昔、この安倍野を二人の男が通りかかった時、草叢から松虫の声が聞こえてきた。一人が虫の音を慕って草叢に分け入ったまま戻らなくなったので友人があとを追って探してみると、既に男は倒れて死んでいた。男は友の死を深く悲しみ、友を埋葬して弔ったという。

そう語ると自分はその友を偲んで現れた亡霊なのだと明かし、虫の音に誘われるように消え失せてしまう。所の者から、残ったもう一人の男も友を追って命を絶ったのだと知り、市の男は夜すがら読経して弔う。やがて現れた男の亡霊は弔いに感謝し、亡き友を偲んで酒にまつわる故事を語ると懐旧の舞を舞う。

やがて明け方になり、名残惜しげに男の亡霊は草叢に消え失せ、あとには虫の音が残るばかりであった。虫の音すだく秋の風情の中で酒を酌み交わす艶やかな男の友情を描いた詩情あふれる能。

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